ホントに水濡れ大丈夫?新型iPhone XRとiPhone XSの防水性能を調査

  • 23.11.02
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  • ※本記事は21.01.17に作成された記事です。最新情報は公式ページをご確認ください。

iPhoneの最新シリーズ、iPhone XR/XS/XS Maxが発売されてからしばらく経ちました。これまでのiPhoneに比べても格段にスペックアップしている新型iPhoneシリーズは、平均して10万円を超える価格にも関わらず人気を誇っています。

まだ新型iPhoneを購入しておらず、これから購入するかどうか検討している人もいることでしょう。iPhoneの機能や性能が実際にどうなのか、気になるところではないでしょうか?

この記事では、新型iPhoneの中でも廉価モデルのiPhone XRと、上位機種iPhone XSの防水性能について取り上げます。新型iPhoneシリーズの防水性能はどれほど高いのでしょうか?

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防水性能を表す表記について


まずは、防水性能を表す表記について前もって知っておきましょう。

iPhoneを含め、防水機能が付いているスマートフォン機種には、防水性能を表す「IEC規格60529に基づくIP○○等級」という表記があります。これが何を表すのか知らない人が多いかもしれません。

IECというのはInternational Electrotechnical Commissionの略称で、国際電気標準会議のことです。国際電気標準会議は、電気工学・電子工学に関連した技術を扱う、国際的に権威のある団体です。特定の携帯電話機種の防水性能がこの機関が定めた基準に達していると、等級が付けられるわけです。

IPコード表の数値の意味

「IP○○等級」の○○に入る数字は何を表すのでしょうか?

1つ目の○に入る数字は、外部からの固形物の侵入があった場合の保護性能を表します。次の表のとおり、0~6まで等級があります。

製品外部からの近接および固形物の侵入に対する保護等級
0 保護されていない
1 直径 50mm 以上の大きさの外来固形物に対し保護されている
大人の握り拳が危険個所へ接近しないように保護されている
2 直径 12.5mm 以上の大きさの外来固形物に対し保護されている
大人の指での危険個所への接近に対し保護されている
3 直径 2.5mm 以上の大きさの外来固形物に対し保護されている
工具での危険個所への接近に対し保護されている
4 直径 1.0mm 以上の大きさの外来固形物に対し保護されている
針金での危険個所への接近に保護されている
5 防塵試験用粉塵(直径 75μm)が入ったとしても、所定の動作および 安全性を損なわないよう保護されている
6 耐塵試験用粉塵(直径 75μm)が入らないよう保護されている

2つ目の○に入る数字が、製品の水濡れに対する保護性能、つまり防水性能を表しています。0~8等級まであります。

製品外部からの有害な影響を伴う水の侵入に対する保護等級
0 保護されていない
1 製品上部から垂直に滴下する水に対し保護されている
2 製品を 15 度傾けた状態で上部から垂直に滴下する水に対して保護されている
3 製品上部から両側に 60 度までの角度で噴霧された水に対して保護されている
4 製品に対するあらゆる方向からの水の飛まつに対して保護されている
5 製品に対するあらゆる方向からの噴流水(12.5ℓ/min)に対して保護されている
6 製品に対するあらゆる方向からの暴噴水(100ℓ/min)に対して保護されている
7 水に浸しても影響がないように保護されている
8 潜水状態での使用に対して保護されている

上記の表に照らして、iPhone XRとiPhone XSの防水性能を調べてみましょう。

iPhone XR/XSの防水性能はどれほどか


2018年新型シリーズの中でも最も安いiPhone XRの防水性能はどれほど高いのでしょうか?

ここで前もって触れておきますが、iPhoneは完全防水ではありません。Appleの公式HPの仕様を見ても、防水ではなく耐水と表記されています。ある程度の水濡れには耐えることができる性能ということです。ですので正しくは耐水性能ということになりますが、この記事では防水性能として表記します。

またAppleによると、iPhoneの防水性能は永続的に維持されるわけではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性がある、とのことです。つまり、これから見ていくiPhone XRとiPhone XSの防水性能はあくまで新品時のものであって、年月が経過するうちに防水性能は落ちるということを理解しておきましょう。

iPhone XRの防水性能

  • iPhone XRの防塵・耐水性能・・・・・IEC規格60529に基づくIP67等級
  • 水の侵入に対する保護等級・・・7(水に浸しても影響がないように保護されている)
  • 実験によるテスト性能・・・・・最大水深1メートルで最大30分間耐えることができる

IP67等級というのは過去のiPhoneシリーズと同じです。iPhone 7~iPhone XまでがIP67等級の防水性能を備えています。

iPhone XRの防水性能は、しばらく水に浸しても大丈夫なほど高い性能があります。ただし、ここでの水とは真水のことを指すため、他の液体たとえばアルコールや海水に入れても大丈夫かどうかは不明です。あくまで、水濡れにも耐えられる性能があると理解しておけばいいでしょう。

iPhone XSの防水性能

  • iPhone XSの防塵・耐水性能・・・・・IEC規格60529に基づくIP68等級
  • 水の侵入に対する保護等級・・・8(潜水状態での使用に対して保護されている)
  • 実験によるテスト性能・・・・・最大水深2メートルで最大30分間耐えることができる

2018年に発売されたiPhoneシリーズの中でも、iPhone XS/XS Maxの上位2機種は防水性能がさらに高まりました。IEC規格による、水の侵入に対する保護等級が最高の8になり、現在販売されているあらゆる携帯電話機種の中でも、最大の耐水性能を誇っています。

実験で試されているとおり、最大水深2メートルでも最大30分は耐えられるということです。水深2メートルというと水圧もそれなりにかかりますが、その中でも30分は耐水効果があるというのはすごいことですね。

なお、Appleのフィリップ・シラー氏はiPhone XS/XS Maxの防水性能について次のように発表しています。耐水性能の試験のため真水だけでなく、塩水・オレンジジュース・紅茶・ワイン・ビール等、様々な液体で実験し性能を確認したということです。

これは、iPhone XRを含むこれまでのIP67等級の防水性能を持つスマートフォンと大きく異なります。要するに、AppleはiPhone XSの防水性能にかなりの自信を持っているわけです。

これを受けて、youtubeなどではiPhone XSやiPhone XS Maxを実際にビールやオレンジジュースに浸けてみた、といった動画を個人的にアップする人もいます。30分どころか数時間経過してもちゃんと動作した、というユーザーもいます。

確かに、上位機種iPhone XSの防水性能はこれまでになく高まっているといえるでしょう。ただし、気を付けないといけないことがあります。その点を次に取り上げます。

iPhoneの防水性能の注意点とは


iPhone XRおよびiPhone XS/XS Maxに共通する、防水性能についての注意点がいくつかあります。

  1. AppleによるとiPhoneは防水ではなく耐水である
  2. iPhoneの耐水性能は永続的に持続するわけではない
  3. iPhoneの液体による損傷は保証の対象外である
  4. iPhoneは水濡れの度合いによっては損傷する場合もある

これらは、AppleのホームページでiPhoneの仕様説明ページでも記載されています。これらの点を注意せずに、iPhoneは防水だから大丈夫と液体にわざと漬けたりすると、後で後悔することになりかねません。では、一つずつ詳しく見てみることにしましょう。

iPhone XR/XSは防水ではなく耐水


防水というと、水を完全に防ぐという意味合いに取れてしまいます。しかし、記事の前半でも触れたとおりiPhoneは実際には水を完全に防ぐわけではありません。実際にAppleの公式ホームページを確認すると、どこにも防水とは書いておらず「耐水」とあります。

これは上位機種のiPhone XSでも同様です。仕様ページをよく見ると、IP68等級というのは「防沫性能・防塵性能・耐水性能」となっており、水に対してだけ耐という字が当てられています。iPhoneはあくまで水にしばらくの間耐えることができるという位置付けなんです。

iPhone XR/XSの耐水性能は永続的ではない


Appleの仕様ページの下部には、次のような説明があります。「耐水性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります」つまり、新品時から数か月、数年と時間が経過すると共に耐水性能は劣化していくと考えたほうがいいようです。

iPhone購入当初は好奇心でわざと水に濡らしてみたりすることがあるかもしれません。最初のうちはいいのですが、知らないうちに耐水性能が劣化していると、いざ不具合が出たりした時に後悔することになるでしょう。その理由は3番目の注意点にあります。

iPhone XR/XSの液体による損傷は保証されない


iPhone XR/XSには強力な耐水性能があるとはいえ、上記のように経年劣化する可能性があります。そして万が一液体によってiPhone機種が破損・損傷した場合はなんと、保証の対象外になるんです。この点もiPhoneの仕様ページの下部に「液体による損傷は保証の対象になりません」とはっきり記載されています。

iPhoneには強力な耐水性能がありますが、もし保証期間内だったとしても液体が原因の故障は保証されないわけです。ということは「防水だから」と無頓着に扱うと、よくて数万円、場合によっては本体交換で買い直しという高い代償を払わされる事態にもなりかねません。

iPhone XR/XSは水濡れの度合いによって損傷することもある


Appleの説明によると、水濡れに関する次のような状況ではiPhoneは損傷する可能性があるということです。そして損傷した場合は保証の対象外となりますので、決してこのような使い方をしないように注意しましょう。

  • iPhoneを着用して泳いだり入浴したりする
  • iPhoneにシャワーをかける
  • iPhoneを着用してウォータースキー・サーフィン・ジェットスキーなどをする
  • iPhoneをサウナやスチームルームに持ち込む
  • iPhoneを意図的に水没させる
  • 極度に温度が高いまたは低い・極度に湿度が高い状況でiPhoneを使用する
  • iPhoneを分解する

結論として、youtuberや実験目的の人以外のiPhoneユーザーは、次のように理解しておけばいいでしょう。iPhone XR/XSの水濡れに対する扱いは「うっかり水濡れ」は仕方ないけど「あえて濡らす」のはやめておいたほうが無難、ということです。

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iPhone XR/XSが濡れたらどうすればいいか


通常の使用時にiPhone XRまたはiPhone XSが濡れてしまったら、どうしたらよいのでしょうか?

普通の水道水がかかった場合は、ただ拭いて自然乾燥させるだけで問題ありません。もし水以外の液体がかかってしまったら、まずは水道水で洗い流してから拭いて乾かします。

iPhoneを乾かす際に忘れずにしておきたいのは、Lightning(ライトニング)コネクタの中も乾かすということです。もしLightningコネクタの中に水滴が残ったままケーブル充電してしまうと故障する可能性があります。

Lightningコネクタを乾かすには、コネクタを下に向けて軽くトントンと叩き、入り込んだ水滴を排出させます。その後は自然乾燥させるか、または扇風機を使うと早く乾くのでおすすめです。

間違ってもLightningコネクタを乾かそうとしてドライヤーの熱風を当てたり、めん棒を差し込んだりしないようにしましょう。それが原因でiPhoneに不具合が出ても一切保証されません。

結論です。iPhoneが何らかの液体で濡れてしまったら水道水で洗い流して拭き、自然乾燥か涼風を当てて乾かすということです。

iPhone防水カバーを使用すると安心


画像引用元:Amazon | VAPESOON iPhone X/iPhone Xs 防水ケース

iPhone XR/XSは耐水性能に優れているとはいえ、上記でも取り上げたように万が一のことがあった場合に保証がありません。もし水濡れが気になるなら、またはiPhoneを水場でも安心して使いたいなら、iPhone用防水カバーを使用するのがおすすめです。

iPhone用防水カバーは様々なメーカーが発売していますが、ここでは2つだけ取り上げます。

iPhone XR用の防水カバーでおすすめできるのは次のアイテムです。
Deepsonic iPhone XR 防水ケース
おすすめポイント:

  • 防水ケース自体がIP68等級取得
  • 耐衝撃も米軍規格に準拠
  • 薄型だから普段使いもOK

iPhone XRの防水性能はIP67等級ですが、この防水ケースはIP68等級と最高級の防水性能を備えています。メーカーの説明によると、このケースを装着すれば短時間なら水中での使用も可能とのことです。

また、防水機能だけでなく耐衝撃機能にも優れています。2mの高さから1000回落としても端末が故障しないというテスト済みだそうです。

なおかつケース自体は薄型なので普段使いもしやすい、というのも利点です。この手の防水カバーは分厚くて扱いにくくなりがちですが、このケースは使いやすいということでレビューも高評価が多くなっています。

iPhone XS用の防水カバーでおすすめなのは次のアイテムです。
VAPESOON iPhone Xs 防水ケース
おすすめポイント:

  • IP68等級&耐衝撃&耐震
  • ワイヤレス充電も可能
  • デザインもiPhoneにふさわしくスタイリッシュ

防水性能は当然のごとくIP68等級なので、iPhone XSのIP68と合わせてダブルの防水効果を発揮します。このケースを付ければ、海の中で水中撮影も可能に。

また、iPhone専用の充電ケーブルに加えてワイヤレス充電台にそのまま置いて充電も可能です。いちいちカバーを外す必要がなくて助かりますね。

そして、薄型のケースはブラックとブラック×ピンクの2タイプから選べます。iPhone XSのスタイリッシュさを損なわないデザインなのもプラスポイントです。

なお、これらの防水ケースを使用したとしてもiPhoneが水没しないという保証はありませんのでご了承ください。

iPhone XR/XSは優れた耐水性能があるが水濡れには注意しよう

iPhone XRはIP67等級、iPhone XSはIP68等級と、どちらの機種も高い防水性能を備えています。しかしAppleは、水没による不具合は保証の対象外としています。万が一水没による故障が発生した場合に、泣くのは使用者本人です。

ということで、iPhone XRもしくはiPhone XSの購入を考えているのであれば、水濡れには気を付けておきましょう。そして必要に応じて、防水カバーを使用することを検討するといいでしょう。

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この記事を書いた人
スマホのススメ編集部
スマホやケータイの最新情報や、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルに関する総合情報メディア「スマホのススメ」の制作を監修。スマホのレビューやドコモのお得クレジットカードdカード GOLDについても解説しています。スマホ関連の「分かりづらい内容を分かりやすく」することを目標に、誰でも簡単にお得にできるようにユーザー目線で記事を配信しています。