2020年11月13日、ドコモは安全運転を総合的にサポートする「ドコモドライバーズサポート」を発表しました。
通信型ドライブレコーダーとスマートフォンアプリを組み合わせて、通常のドライブレコーダーとしての機能はもちろん、車両の状況が家族で共有できる仕組みなどを搭載しています。
この記事ではドコモドライバーズサポートでできることや価格などについて紹介し、サービスが必要なのかについて解説していきます。
ドコモドライバーズサポートの価格
ドコモドライバーズサポートで支払う価格は大きく分けて3つに分かれています。
料金の内訳は以下の形です。
- ドライブレコーダーの価格(約3万円)
- サービス料(月額300円)
- 通信料金(月額400円もしくは800円)
まずはサービスの開始と同時にドコモから発売された専用のドライブレコーダーを購入し、それに加え月々のサービス料と通信料を支払うという形になっています。
なお専用ドライブレコーダーのDDR01は実売価格約3万円で、一括払い、その他12回、24回、36回の分割払いが選択できます。
サービス料、通信量については、このような料金体系になっています。
ドライバーズサポート料金プラン | 定期契約あり (限定2年契約) | 定期契約なし |
---|---|---|
月額料金 (サービス料+通信料) | 700円/月 | 1100円/月 |
利用可能データ量 | 500MB/月 |
定期契約ありの場合は2年間の契約縛りがあり、2年以内に解約した場合は違約金として4,000円が請求されます。
定期契約なしの場合は契約の縛り期間が無くいつでも解約が可能ですが、その分月額料金が高いといった違いがあります。
1年以上続けて利用する場合は違約金を含めても定期契約プランの方が安いので、基本的には定期契約プランの方が良いでしょう。
ドコモドライバーズサポートで出来ること6つ
ドコモドライバーズサポートでできることは、大きく分けて6つあるので詳しく解説していきます。
事故の通知
運転中に事故が起こった場合、事故が発生した瞬間から前後20秒を自動で録画してくれます。
録画した情報はSDカードとクラウド両方に保存されるので、万が一SDカードが壊れていた等の場合でも大丈夫。
さらに事故通知をあらかじめ登録したサービス利用者のスマホアプリへ通知するので、スマホアプリから事故の位置情報や映像が確認できます。
緊急通知
緊急通知は運転中、ドライブレコーダーの緊急通知ボタンを押すことで押した時点から最大60秒間の映像を録画する機能のこと。
こちらもSDカードとクラウド両方に保存されます。
また緊急通知を利用者のスマホアプリに送ることができるので、通知を受けた家族が110番などの措置を行うことも可能です。
駐車時異常通知
駐車時などのエンジンOFF時に振動を検知すると、検知後10秒間の映像をクラウドとSDカードに自動で録画します。
こちらも異常通知が利用者のアプリに送られるので、被害を確認したら110番などの措置が取れるほか、貴重な映像証拠を警察に渡すことができます。
現在地の共有
あらかじめ登録したサービス利用者のスマホアプリから、車両の現在位置が確認できます。
ドライブレコーダーの電源が入っていない場合は最後に電源がオフになった場所が表示されます。
なお、この機能はドライブレコーダー上でONとOFFが設定できます。
運転警告の履歴
急アクセル、急ブレーキ、急ハンドルを検知した場合、発生した位置情報と日時を記録します。
サービスの利用者がいつどこで急な操作を行ったかが逐一確認できるため、運転状況の把握と改善には非常に便利です。
交通情報の受信
走行中、付近にある「オービス地点」「事故多発地点」をドライブレコーダー上で音声とイラストで知らせてくれます。
ドコモドライバーズサポート対応ドライブレコーダーの機能5つ
ドコモドライバーズサポートに対応している機種は、現状ドコモドライブレコーダーDDR01のみとなっています。
ここではDDR01の機能について紹介します。
最大24時間の駐車監視録画機能
こちらは駐車時異常通知を利用するための機能。
エンジンキーのオフ後、最大24時間ドライブレコーダーが駐車監視を行います。
もし24時間の間に振動などの異常があった場合は、検知後10秒間の映像をクラウドとSDカードに自動で録画します。
400万画素のCMOSセンサー搭載
DDR01は400万画素のCMOSセンサーを搭載しています。
動画の書き出しサイズは200万画素のフルHD画質なものの、400万画素の情報を処理することでより高精細な映像再現を実現。
ナンバープレートもしっかりと録画してくれます。
広角145°の高視野角レンズ搭載
DDR01に付いているレンズの画角は非常に広い145度。
横断歩道の手前で停車した場合でも横断歩道全体がしっかりと見えるので、重要な映像を見切れずにしっかりと残してくれます。
あんしん・安全の運転をサポートするADAS機能
ADAS機能とは安全運転を支援する機能のこと。
画像認識によって周囲の車や障害物などを認識し、前走車に近づきすぎたときや、走行車線をはみ出したとき等にアラートで知らせてくれます。
急アクセル・急ハンドル・急ブレーキ警告
この機能もドコモドライバーズサポートのサービスと連携した機能。
急アクセル・急ハンドル・急ブレーキなどの急な動作を行ったときに、ドライブレコーダーが検知して画面表示と警告音でお知らせします。
ドコモドライバーズサポートは必要か不要か
ここまでドコモドライバーズサポートの機能やできることついて解説しましたが、果たしてドコモドライバーズサポートは本当に必要なサービスと言えるのでしょうか。
必要である理由と必要でない理由、分けてまとめましたので参考にしてみてください。
ドコモドライバーズサポートが必要な理由
- 家族全体に通知がいくので安心
- 自動検知機能で万が一のときも証拠が残せる
- 安全に運転できているかを客観的に判断できる
家族全体に通知がいくので安心
ドコモドライバーズサポートは家族同士のつながりをコンセプトにしていることもあり、運転を家族全体で見守ることができるという点はかなり大きいでしょう。
特に現在はあおり運転や高齢者の危険運転が問題になることもあるので、高齢の家族が車を運転することが怖いという方も多いかもしれません。
ドコモドライバーズサポートであれば高齢者の運転を離れたところからいつでも見守ることができるので安心。
事故に繋がりかねないことが起こってもしっかりと家族に知らせてくれるので、特定の場所では注意深く運転をするよう義務付けたり、場合によっては運転を控えるように呼びかけることもできます。
ADAS機能を使うことで安全な運転を支援することもしてくれるので、高齢の家族が車を運転するなどといった場合は入っておきたいサービスです。
自動検知機能で万が一のときも証拠が残せる
ドライブレコーダーはその名の通りドライブ中の様子を録画する機械ですが、録画できる時間は限りがあるもの。
ましてやフルHDのような高画質で録画をする場合はかなり大きな容量が無いと1日中ドライブレコーダーを録画することは難しくなってしまいます。
ドコモドライバーズサポートであれば重要な瞬間を自動で検知して録画してくれるので大丈夫。
クラウド上にも保管してくれるので、重要なデータを録っていたけどデータが流れて消えてしまったという問題も起こりません。
何かあったときに証拠を残せる安心感が大きいので、普段からリスクに備えておきたい方はおすすめです。
安全に運転できているかを客観的に判断できる
ドコモドライバーズサポートの機能で大きいものが、急な操作を記録してくれること。
ただ記録するだけでなく場所と日時も記録してくれるほか、スマートフォンに通知で情報がいくので後で見返すのも非常に便利です。
もし同じような場所で急な運転が記録されていたとしたらその場所は事故が起こりやすい場所と捉えられるので、予め注意して運転することが可能。
将来の事故を無くせるかもしれません。
ドコモドライバーズサポートが必要ない理由
- 月額料金がかかる
- 豊富な機能を揃えたドライブレコーダーは他にも
- そもそも機能が必要ない
月額料金がかかる
ドコモドライバーズサポートのデメリットとして、月額料金がかかるという点があります。
ドコモ回線で通信を行うサービスなので当然といえばそうなのですが、最低でも月700円かかるというのは高いという方もいるかも知れません。
これに更にドライブレコーダーの購入費用が追加でかかるので、コスト面での負担とサービスが釣り合わないと感じる方もいるでしょう。
豊富な機能を揃えたドライブレコーダーは他にも
ドコモドライバーズサポートは月額制ですが、端末と通信をする必要がなければ様々な機能を揃えたドライブレコーダー自体は販売されています。
特に自動で振動や異変を検知して録画するなどの機能はドコモドライバーズサポートに限ったものではありません。
そのため端末と通信をする必要を感じない場合はドコモドライバーズサポートにあまりメリットを感じないかもしれません。
そもそも機能が必要ない
そもそもドライブレコーダーに多くの機能を求めていないという方もいるでしょう。
ドライブレコーダーの本来の目的は運転中の様子を記録することなので、それだけを求めるのであればドコモドライバーズサポートのような手厚いサポートは必要ありません。
当たり前ですがドコモドライバーズサポートに魅力を感じなければ、このサービスは必要無いでしょう。
ドコモドライバーズサポートは家族で運転を見守れるサービス
この記事ではドコモドライバーズサポートについての解説を行いました。
このサービスの最大の利点は運転の状況を家族で共有できる点にあります。
そのため運転に自信がない人、運転する人が高齢者などの場合は非常に心強いサービスだと言えるのではないでしょうか。