夏のキャンペーンもひと段落つき、大手キャリアの新規ユーザー獲得合戦も落ち着くかと思いきや、ソフトバンクは更なる新規ユーザーの囲い込みに邁進していくようです。
今回は同じく新料金プランであるウルトラギガモンスター+の陰に隠れがちな「ミニモンスター」についての詳細やおすすめな人、注意点などを解説していきます。
ミニモンスターを活用した料金プランの例も併せてご紹介するので、ミニモンスターが気になっている方は是非目を通してみて下さい。
ソフトバンクの新プラン『ミニモンスター』
画像引用元:ミニモンスター | モバイル | ソフトバンク
ミニモンスターとは?
ミニモンスターはソフトバンクが新たに導入した料金プランで、主に毎月のデータ使用量が少ない人をターゲットとしています。料金は1,980円/月からとなっており、格安SIMに匹敵する低価格な月額料金となるのが魅力です。
月によって使用するデータ量が大きく変化するという方や、無駄な出費を極力抑えたい方にとって、ミニモンスターはお得なプランとなるでしょう。一方で毎月のデータ使用量が多い方にはあまりメリットがありません。
ウルトラギガモンスター+との違い
画像引用元:ウルトラギガモンスター+(プラス) | モバイル | ソフトバンク
ウルトラギガモンスター+は50GB固定のデータ定額サービスでしたが、ミニモンスターは段階式のデータ定額サービスとなります。
具体的には1GBまでは1,980円、2GBまでは3,980円、5GBまでは5,480円、50GBまでは6,480円という4段階の料金システムで、データ使用量に応じて支払う料金が変化するのが特長です。
従来の料金プランでは予め設定されたデータ通信量を超えると通信制限が掛かる仕組みとなっていました。しかし、ミニモンスターの上限は50GBとかなり多いので、家族でシェアするのではなく個人で使う場合に通信制限が掛かってしまうことはほぼ無いでしょう。
iPhone機種変更で料金がグンと抑えられる
ミニモンスターは現在端末を新たに購入した人のみが加入できるプランとなっています。そのため、新型iPhoneの発売に合わせて機種変更を行った場合は従来の料金プランに比べてお得なミニモンスターへの加入が可能です。
詳しい料金プランについては後述しますが、今ならミニモンスターに加入することで月々の携帯料金が安くなるだけでなく、新型iPhoneの大幅割引まで受けることが出来ます。
人気機種であるiPhoneを手に入れた上で毎月の携帯料金を抑えたい方にとって、ミニモンスターの導入はまさに朗報と言えるでしょう。
ミニモンスターがおすすめな人
「ミニモンスターがお得!」、「iPhoneに機種変更すると料金を抑えられる!」と聞いても、具体的にはどのような点がお得になるのか分からないという人も少なくないでしょう。
実際、ミニモンスターはどのような人におすすめなプランなのでしょうか。ミニモンスターに加入すると得をする人の代表例をご紹介します。
月々のデータ使用量が2GB以内の人
ミニモンスターの料金を見てみると、毎月のデータ使用量が2GB以下の場合は料金が低くなっていると分かります。そのため、月々のデータ使用量が2GB以内に収まることが多い人はミニモンスターへの加入がおすすめです。
一方で、毎月2GB以上のデータ通信を行う場合はウルトラギガモンスター+の方がお得になるため、該当する人はウルトラギガモンスター+への加入を検討してみると良いでしょう。
毎月の携帯料金を安くしたい人
毎月の携帯料金を安くしたい人にもミニモンスターはおすすめな料金プランです。例えば1ヵ月のデータ使用量が1GBの場合、月々の携帯料金は基本使用料等を合わせても3,000円程度とかなり低くなります。
通信速度や回線の安定性に欠ける格安SIMにはしたくないけれど、毎月の携帯料金を安くしたいという人にとって、ミニモンスターはまさに待望の料金プランと言えるでしょう。
新型iPhoneに機種変更したい人
発売日が決定し、現在注目を集めている新型iPhone。機種変更を検討しているという人も少なくないのではないでしょうか。そんな、新型iPhoneに機種変更をする場合もミニモンスターがおすすめです。
前述の通り、ミニモンスターは現在端末を購入した人のみが加入できるプランとなっています。そのため、機種変更や新規契約をすること無くミニモンスターへ加入することは出来ず、機種を購入しない人は料金の高い従来の料金プランを使い続けなければならないのです。
しかし、新型iPhoneに機種変更をした場合はミニモンスターへの加入条件を満たすため、月々の携帯料金をグンと抑えることが可能になります。
また、現在ソフトバンクでは対象機種を購入すると月額料金から毎月1,000が割り引かれる「1年おトク割」という割引キャンペーンを行っています。毎月1,000円の割引ともなれば、機種代金の実質負担額をゼロにすることも夢ではありません。
1年おトク割はミニモンスターもしくはウルトラギガモンスター+に加入した人のみが入れるプランとなっているので、新型iPhoneが気になっている方は割引キャンペーンが提供されているこのタイミングでの機種変更をおすすめします。
ガラケーからスマホに変えたい人
ガラケーからスマホに変える人は12ヵ月間月々の携帯料金が1,980円割り引きとなる「ガラケ→スマホ割」と呼ばれるサービスを受けることが出来ます。
総務省の指摘により機種代金実質無料が不可能となってしまった今、半額サポートfor iPhoneなどの割引サービスを使っても機種代金の実質負担をゼロにすることは出来ません。
しかし、ガラケ→スマホ割を使えば高額機種であるiPhoneでも、月々の支払いを数百円に抑えて購入することも可能になります。流石にガラケ→スマホ割のみで「新型iPhoneが0円」とはならないものの、1年おトク割と併せることで機種代金を0円にすることは難しくありません。
これまでガラケーを使ってきたという方はこの機会にガラケ→スマホ割を活用して新型iPhoneへの機種変更を検討してみると良いでしょう。
ミニモンスターの注意点
データ繰り越しは出来ない
使わなかったデータ量を翌月に繰り越すことの出来る「データ繰り越しサービス」は毎月の携帯料金を節約することにも繋がるため非常に便利ですが、ミニモンスターではデータの繰り越しをすることが出来ません。
これは同時発表されたウルトラギガモンスター+も同様であるため、今後ソフトバンクはデータの繰り越しサービスを積極的に推進しない方針であることが分かります。これまでデータの繰り越しが出来るプランに加入していた人は注意しておきましょう。
端末を購入しない人はしばらく加入できない
ミニモンスターは導入時期から見て新型iPhoneへの機種変更を見越してのプランと言えるでしょう。そのため、しばらくの間は機種変更や新規契約などで端末を購入した人のみが加入できるプランとして扱われます。
端末を購入することなくミニモンスターへ加入できるのは2018年11月1日からとなるので、機種変更や新規契約をせずにミニモンスターへ加入したいという方は留意しておきましょう。
2年目以降は料金が変更になる
ミニモンスターを活用して料金プランを組んだ場合、ほとんどのケースで「1年おトク割」の恩恵を受けられます。毎月の携帯料金が安くなる1年おトク割は大変お得なサービスなのですが、名前の通り適用されるのは契約から1年間のみです。
1年が経過して以降は割引が終了し、月々の携帯料金が1,000円プラスとなります。ミニモンスターを取り入れた料金プランの最低料金も2,980円となるため注意が必要です。
ただ、2年目以降の料金が上がると言っても、従来の料金プランや他社の似たようなプランと比べれば、ミニモンスターを取り入れた料金プランはかなり低料金となっており一概に段階式の料金プランが損だと言い切ることは出来ません。
見方を変えれば1年おトク割を「1年間毎月1,000円割り引かれるキャンペーン」としてでは無く、「2年間毎月500円割り引かれるキャンペーン」と見ることも可能です。そのため、この点を問題視する必要は無いでしょう。
みんな家族割は終了となる
ミニモンスターに加入すると「みんな家族割」の割引は終了となってしまいます。ただ、みんな家族割は終了してしまうものの、ミニモンスターに加入すると新しい割引サービスである「みんな家族割+」の恩恵を受けることが出来ます。
みんな家族割+は子回線が1台増えるごとに毎月500円の割引が受けられるサービスで、家族以外でも親戚や一緒に暮らしている友人や恋人なども対象になるため、場合によっては毎月の携帯料金を3,000円以上安くすることも可能です。
しかし、家族割+は家族全員がミニモンスターに加入している場合は適用されません。ミニモンスターは家族割+のカウント対象にはなるものの、単体では割引の対象にはならず、割引を受けるためには家族の誰かがウルトラギガモンスター+に加入している必要があるのです。
毎月の携帯料金をよりお得にしたいのであれば、家族の誰かがウルトラギガモンスター+に加入し、その他の人はミニモンスターもしくはデータシェアオプションに加入するという方法を取るのが良いでしょう。
ミニモンスターを活用した料金プラン
ミニモンスターを活用した料金プランと従来の料金プランではどの程度料金に差が出るのでしょうか。ここでは様々な使い方を想定して試算を行います。自分の場合ミニモンスターに加入するとどのくらい得するのか知りたいという人は参考にしてみて下さい。
あまり通話しない人の料金プラン
ひとりで契約する場合
従来の料金モデル | ミニモンスター | |
---|---|---|
基本プラン | 通話基本プラン | 通話基本プラン |
データ定額サービス | データ定額ミニ 2GB | ミニモンスター(2GB) |
月額料金 | 5,300円(税抜) | 3,780円(税抜) |
従来の料金モデルは「通話基本プラン+データ定額ミニ 2GB+ウェブ使用料」、ミニモンスターは「通話基本プラン+ミニモンスター(2GB利用の場合)+ウェブ使用料-1年おトク割」という内容で試算しました。
通話基本プランとは名前の通り音声通話を行うプランの中でも基本となるもので、通話かけ放題等のサービスが無い代わりに月額料金は1,500円/月と抑えられています。あまり通話をしない人にとってはうってつけのプランと言えるでしょう。
データ定額ミニ 2GBは名前の通り毎月2GB分のデータ量を使用できるデータ定額プランです。ミニモンスターとの違いはデータ通信量に応じて料金が変化しない点にあります。
従来の料金モデルの月額料金は5,300円(税抜)と格安SIMに比べて随分割高な料金でしたが、ミニモンスターを活用した料金プランの月額料金は3,780円(税抜)と随分安くなりました。ここまで来れば「格安SIMとほぼ同等」と言っても過言では無いでしょう。
家族で契約する場合
従来の料金モデル | ミニモンスター | |
---|---|---|
1台目の月額料金 | 5,300円(税抜) | 3,780円(税抜) |
2台目以降の月額料金 | 5,300円(税抜) | 3,780円(税抜) |
合計料金 | 10,600円(税抜) | 7,560円(税抜) |
1台目の月額料金はひとりで契約する場合のプランと同じ内容で試算しています。2台目の月額料金はデータ定額ミニ 2GB、ミニモンスター共にデータシェアを利用出来ないため、1台目の料金と同額になりました。
合計料金の差額は3,040円とかなり大きく、ミニモンスターが如何にお得なプランなのかよく分かります。子回線を1台追加する毎に差額は1,520円ずつ開いていくため、家族みんなでソフトバンクを使うのならミニモンスターを活用した方が良いでしょう。
しかし、子回線が2台以上になると親回線でウルトラギガモンスター+に加入し、子回線でデータシェアを行った方がお得です。そのため、家族3人以上でソフトバンクを使う場合はウルトラギガモンスター+への加入をおすすめします。
頻繁に通話をする人の料金プラン
ひとりで契約する場合
従来の料金モデル | ミニモンスター | |
---|---|---|
基本プラン | スマ放題 | 通話基本プラン+定額オプション |
データ定額サービス | データ定額ミニ 2GB | ミニモンスター(2GB) |
月額料金 | 6,500円(税抜) | 5,280円(税抜) |
頻繁に通話をする人の場合、従量課金制の通話基本プランでは通話料が高額となってしまいます。そのため、毎月たくさん通話をする方には通話料が定額となる「定額オプション」の設定がおすすめです。
頻繁に通話をする人のモデルケースでは、従来の料金モデルで「スマ放題」を、ミニモンスターを活用したプランで「通話基本プラン+定額オプション」を基本プランに据えて月額料金を試算しています。基本プラン以外の部分はあまり通話をしない人の場合と同様です。
スマ放題と通話基本プラン+定額オプションの違いについてですが、両者に目立った違いはありません。強いて変更点を挙げるとすれば、スマ放題は月額2,700円なのに対し、通話基本プラン+定額オプションは月額3,000円と値上げされてしまった点です。
とは言え、契約プラン全体で考えると従来の料金モデルよりミニモンスターを活用したプランの方がお得であることに変わりはありません。差額も1,220円と従来の料金モデルを大きく突き放しているので、頻繁に電話をする人もミニモンスターを活用したプランの方がおすすめです。
家族で契約する場合
従来の料金モデル | ミニモンスター | |
---|---|---|
1台目の月額料金 | 6,500円(税抜) | 5,280円(税抜) |
2台目以降の月額料金 | 6,500円(税抜) | 5,280円(税抜) |
合計料金 | 13,000円(税抜) | 10,560円(税抜) |
あまり通話をしない人のモデルケース同様、1台目の料金はひとりで契約する場合と同じ内容で試算しています。データシェアオプションが使えず、2台目以降の月額料金が1台目と変わらない点も同様です。
料金の差額は2,440円とあまり通話をしない人の料金プランと比べて僅かに差が縮まりました。これはスマ放題が月額2,700円、通話基本プラン+定額オプションが月額3,000円である点が影響しています。
やはり、家族で使う場合はデータシェアオプションが使えない点が響き、お得感が薄い料金プランとなってしまいます。これは従来の料金モデルだけでなくミニモンスターを活用したプランでも同じです。
ウルトラギガモンスター+でも1年おトク割などのiPhone機種変更がお得に行える割引キャンペーンは適用されるため、通話量が多いにしろ、少ないにしろ、家族で使う場合はウルトラギガモンスター+に加入した方が良いでしょう。
通信量が少ない人はミニモンスターがおすすめ!
上位プランであるウルトラギガモンスター+が家族での利用や大容量のデータ通信を行う人向けのプランであるのに対し、ミニモンスターはひとりで回線を持っている人や月々のデータ通信量が少ない人向けのプランと位置付けられています。
そのため、前述のように毎月のデータ通信量が2GBに収まる、ほとんどの月でデータ通信量が2GB以内という人はミニモンスターに加入した方が良いでしょう。また、機種変更と同時にミニモンスターに加入する人は新型iPhoneへの機種変更がおすすめです。
というのも、既にご紹介した通り新型iPhoneに機種変更をし、ミニモンスターに加入すると、「1年おトク割」という割引キャンペーンの恩恵を受けられるのです。
1年おトク割は対象機種を購入すると毎月の月額料金から1,000円が割り引かれるというもので、1年おトク割を活用すれば新型iPhoneを実質0円で購入することも出来ます。
ミニモンスターや1年おトク割を組み込んだプランなら、従来の料金プランでは実現できないような格安料金で新型iPhoneを持つことも可能なので、ミニモンスターが気になっている方は是非新型iPhoneへの機種変更を検討してみて下さい。