MNPキャッシュバックとは?携帯乗り換えの前に知っておくべき基礎知識

  • 23.11.22
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  • ※本記事は21.01.17に作成された記事です。最新情報は公式ページをご確認ください。

MNPキャッシュバックと聞いて思い浮かぶことと言えば、携帯乗り換えでキャリアを変える時に付与されるメーカーからの現金還元なのではないでしょうか。

しかし、それも現在では総務省から規制がかかり、あからさまな見出しからキャッシュバックを謳っているキャリアは見かけなくなりました。

それでも、ネットの代理店や広告を見ると、MNPによるキャッシュバックでユーザーを囲う動きはまだまだあるように見受けられます。

現在MNPをしたくて乗り換え前の方にとって、キャッシュバックの詳細については把握しておきたい基礎知識の一つなのではないでしょうか。

そこで今回は、現在においてのMNPキャッシュバックの真相について迫っていきたいと思います。

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キャッシュバックとは?キャンペーンにした結果の現在は?


キャッシュバックという言葉を簡単に説明すると、買い物の代金の一部が払い戻されたり、それ以降の購入をする時に割引がされたりする販売促進のためのマーケティング手法の一つです。

キャッシュバックは、読んで字の如く『現金が戻る』という意味になりますので、消費者に対してお得感を演出するためのものと言えます。やはり、その金額も大きければ大きいほどユーザーの目には魅力的に写ってしまうものでしょう。

そんなキャッシュバックを携帯関連各社で、より差別化を図るためのキャンペーンとして端末相当の値段に近い金額で乱発していた時期がありました。

大手3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)がMNPによって他社から顧客を引き込むキャンペーンの一つとしての現金還元という形。

それは、顧客獲得によってキャリアからインセンティブを得られる代理店に多く見受けられ、結果的に、利用者間で著しい不公平につながりかねないとして、2014年に総務省から規制される運びとなります。

携帯電話事業者にとって、顧客獲得は会社の命運を左右するもの。それが、キャンペーンとしてキャッシュバックを流用した結果、各子会社や代理店にまでコントロールが効かなくなり、現金還元などで公平さを欠く、行き過ぎたものになる結果となってしまったようです。

そんな過去の影響や背景もあって、今キャッシュバックキャンペーンと聞くとあまりいいイメージがわかない人もいるかもしれません。ですが、やはりキャッシュバックを謳ってキャンペーンを行うのもメリットがあるからこそ。

それでは、それらのキャンペーンによって実際にもたらされるものとはどんなものがあるのでしょうか。

キャッシュバックがもたらす効果

キャリアもユーザーにもあるメリット

キャッシュバックと聞くと、顧客の目線からして抱くイメージは『安い』というよりは、どちらかというと『お得』という方なのではないでしょうか。

一度支払ったものが、後になって戻ってくるという事実は、元の値段が変わって安売りしたところでその商品価値が感覚的に下がってしまうことを防ぐことが出来ます。(実際に企業の負担は変わらないのですが・・・)

『価値が下がって安いものを買った』よりは、『キャッシュバックされて現金が戻ってきた』の方が消費者からの企業イメージは良いものになるはずです。

一方で企業にとっては、販売価格を変えないでそのイメージを変えることが出来るので非常に大きいメリットがあるのだといえます。加えて、たとえ利益が縮小してしまうとしても、新たに顧客を獲得出来る(顧客情報を得られる)きっかけになるため、その先の販売へつなげていくことが出来ます。

キャッシュバックが引き起こすデメリット

キャッシュバックはその金額が高額であれば高額である程、消費者に強烈なインパクトを与えますが、一方でその印象とは裏腹に企業側の狙いをその顧客が察してしまった場合、非常に大きな負のイメージを抱かせてしまうことになります。

理解しておかなければならないのは、企業が掲げるキャッシュバック大きい程、その商品は高額であるということ。MNPでスマホを購入すると考えるなら、端末価格に加えて当然毎月通信料もかかりますし、付属するオプションの料金もその商品の一部です。

携帯キャリアとしては、利益を得られるギリギリラインを狙うのですが、それをユーザー側に見透かされてしまうと、どんどん値段を下げる(キャッシュバックであれば金額を上げる)価格競争になってしまうわけです。

当然ユーザー側としても、そういった対応をするキャリアに対する信頼感は感覚的に徐々に下がっていくというのが本音のところではないでしょうか。これは、顧客の絶対数が多い携帯業界では死活問題であり、一つのテーマでもあると言えるでしょう。

キャッシュバックの現在


総務省から規制が入り、3大キャリアのMNPによるキャッシュバックは一体どうなったのか?気になるところかと思います。ここでは、大手3大キャリアのキャッシュバックは現在に於いてどんな状況にあるのか、そして最近非常に増えてきているMVNOの動向も含めてそれぞれの視点から見ていきましょう。

ドコモ

現在のドコモですが、ネットの公式サイトの中では(オンラインショップも含め)一切のキャッシュバックというワード自体を排除している状況です。見る限り、キャッシュバックという文字は見受けられませんでした。

しかし、手を変え形を変えではないですが、キャンペーンでのポイント還元などがあるところを見ると、キャッシュバックそのものはdポイントカードへのポイントチャージという風に姿を変えて、『やってる』と言えそうです。

キャッシュバックと銘打っていないだけで、やっていることは変わらないわけですが、総務省で言うところの『行き過ぎたスマートフォンに係わる端末価格割引・キャッシュバック』にはあたらないということなのでしょうか。

そもそも、総務省が規制対象としているのも『スマートフォンの端末購入を条件にした割引・キャッシュバック等が、端末相当価格を上回るもの』とあるので、行き過ぎたものでさえなければ良いという見解も伺えます。

いずれにしても、ドコモに関して言えばキャッシュバックというのは、言葉そのものは一切使っておらず現在では現金還元ではなくポイントチャージなどの違った形で新規ユーザーに提供しているのが現状のようです。

【ドコモのMNPで主に行われているキャッシュバックに相当するキャンペーン(2018年7月現在)】

  • ご家族紹介特典→dポイント10,000ポイント進呈など

au

最近の傾向としてドコモも同じく、キャンペーンに利用されるのはプリペイドカードに還元される流れが多いようです。ドコモではdカードですが、auにおいてはau WALLET プリペイドカードとなります。現金還元に中るのはカードへのポイントチャージという形になります。

ことauに関して言えばキャンペーンに於いてもキャッシュバックという文言をしっかり使用しています。確かに、キャッシュバックキャンペーンでのポイントチャージも3,000円(不課税)~7,000円程度のものなので、端末相当価格には全く及びません。

【auのMNPで主に行われているキャッシュバックに相当するキャンペーン(2018年7月現在)】

  • Galaxy S9/Galaxy S9+購入キャンペーン→プリペイドカードへ3,000円(不課税)キャッシュバック
  • auデビュープログラム→プリペイドカードへ10,000円(不課税)キャッシュバック

ソフトバンク

ソフトバンクでは家族割引へのご紹介につき、あの白戸次郎(お父さん犬)がお札になってはっきりとキャッシュバックを謳っています。

ソフトバンクにも他キャリアと同じくプリペイドカード(ソフトバンクカード)もあり、さらにはTポイントカードとの連携もしているので、色々な形でのキャンペーンが展開されています。さらにキャッシュバックで言えば、ソフトバンクの一部のネット代理店に於いてはかなり高還元が期待出来る店舗が存在します。

おとくケータイスマホ乗り換え.comこの二つのソフトバンク代理店では、ソフトバンクの公式キャンペーンを適用した上にその店独自のキャッシュバックを受けることが可能なので、代理店ではありますが他のキャリアにはないサービスです。

【ソフトバンクのMNPで主に行われているキャッシュバックに相当するキャンペーン(2018年7月現在)

  • みんな家族ご紹介キャンペーン→1人につき10,000円、月々の通信料金から相殺

※代理店のキャンペーンに関してはリンク先のサイトをご確認下さい。

MVNO(格安SIM)業者

現在シェアの確保に勤しみ、次々と新たな業者が参入してきている印象のMVNOですが、そんな背景もあって今もっともキャッシュバックのキャンペーンを打ち出しているのもこちら。

その還元方法もAmazonギフトカードや、月額利用料を割り引くものなど様々となっていますが、条件として特徴を挙げるならば契約してすぐにキャッシュを受け取れるわけではなく、契約してからしばらくの継続利用をした後に付与されるものが多いようです。

各業者、それぞれの媒体から元の媒体で流用出来る(楽天モバイルであれば楽天ポイントなど)ポイントの還元といった形態での還元も多く、大手企業が競って参入してキャンペーンを利用し一気にシェアを確保しようとする勢いが目立っています。

これだけ入り乱れた状況からも、現在もっとも需要が高いだけにその数も相当数に登り、消費者も判断に戸惑う状況となっているのではないでしょうか。

【MVNOのMNPで主に行われているキャッシュバックに相当するキャンペーン(2018年7月現在)】

  • DMMモバイル→ポイントで月々の支払額の10%還元
  • 楽天モバイル→通信料100円につき楽天ポイント1ポイント
  • UQモバイル→契約後4ヶ月の継続利用で加入プランに応じて最大13,000円キャッシュバック

様々な形での還元とキャッシュバックの弊害

これまで各キャリア毎に挙げてきたように、一口にキャッシュバックと言っても色々な形が伺えます。MNP発足当初で、携帯端末の価格以上のキャッシュバックがあった当時は、ひたすらに現金還元をイメージされてしまいがちですが、それも今では過去の話。

現存するMNPキャッシュバックは主にプリペイドカードへのポイント還元か、若しくは通信料から相殺する形へと変化し、その金額も少額なものになっています。

代理店や併売店などで、独自にそのようなキャンペーンを張ろうものなら直ぐに国から目をつけられるような、そんな状況。総務省のホームページでもこのような記載があり、端末販売の適正化の取り組みとして情報提供窓口を設置し注意を呼びかけています。

【端末販売の適正化の取組に係る情報提供窓口】
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/eidsystem/competition13_02.html

また、一方で過去のキャッシュバック制度がもたらした弊害として、各キャリア料金プランの複雑化があげられます。今でこそ端末代金は月々割で『実質0円』や『応援割』など、2年契約を条件に端末代金を分割して、携帯本体の料金負担を極力ないように見せかけているとも言えるかもしれません。

一時のキャッシュバック制度がもたらした、『端末代はタダで当たり前』『MNPをすればお金がもらえる』と言った過去のイメージがユーザーには残っており、購入時のそういったイメージを払拭するために各キャリアが打ち出した施策と呼べます。

これによって、料金プランはより複雑になり、わかりづらい形となって正直なところ消費者側としてはお得なのかどうなのかは、『還元』や『キャッシュバック』『〇〇円割引!』などの見出しに委ねられざるを得ない状況になっています。

損?得?気を付けなければならないその内容


上記のような状況から、MNP時に行われているキャンペーンが本当に利用者にとってお得なものなのかどうなのか、事前にある程度の確認をしておく必要が出てきました。

各キャリアとも言い方は悪いですが、過去に打ち出したキャンペーンによって料金体系をわかりづらくして誤魔化す傾向にあるため、MNPによってお得になるとばかりは限らなくなっています。キャッシュバック関連も含め、以下にMNP時に確認しておくべき事項をまとめたので乗り換えの際に参考してみてください。

  • 加入条件(月額利用料や加入必須期間/年数縛り)悪い場合、一時的な現金受取額は大きくても最終的には高額の月額利用料になったり他社へのMNPが容易でなくなったり(端末4年縛りなど)するので注意が必要。
  • 料金プランの選択。キャッシュバックキャンペーンを受ける条件として加入が必須条件となる場合があり、さらに2年契約が条件であったりした場合、その料金負担と機種変更のタイミングも大事。また、乗り換え前のキャリアの料金プランと比較して、現在の利用状況に適したものとする。
  • キャッシュバックを謳いつつ、オプション加入を強制する場合もあり、内訳を見てはじめて認識するような場合もあるので、前もって確認しておく。
  • キャンペーンの中には月々の通信料から相殺するタイプの割引もあるが、相殺しきった後は通常の料金に戻るので月々の負担額が増える(実質その料金)ことになるので注意。
  • キャッシュバックで受けたプリペイドカードへのチャージは、カード申し込みが必須な上申込期間にも限りがあり、さらにそのポイントも使用期限があるものもあるので確認が必要。
  • 2年縛りなどの、更新期間期間外でのMNPは契約解除料を支払う対象となるのでタイミングに注意すること。
  • 各キャリア公式サイトにて料金プランのシュミレーションをしながらチャットでの質問も可能なので利用してみる。

キャッシュバック今後の動向


MNPでの各社ユーザー確保の動向は激化の一途をたどっているような状況の中、3大キャリアに加え、MVNOなどの低料金で回線を提供する業者なども増えてきました。

現在キャッシュバックで言えば、通信料がより低価格で済み、端末購入もSIMカードの入れ替えなどで融通の効きやすいMVNOの方が盛んに打ち出している印象です。

ほぼ、MVNO(格安SIM)のどの業者も極端に高額な還元ではないにしろ契約に準じてキャッシュバック制度が付与されており、その体系もAmazonギフト券から、通信料からの差し引きなど様々で、新たなシェアを確保するために競争は激しくなっており、そのような傾向は今後もしばらく続くことが予想されます。

ただし、そういった流れの中からは、3大キャリアでも噴出した問題と同じ様な問題が出てくる可能性は非常に高いと思われます。いわゆる、消費者間での公平さが失われる問題

現在でも価格競争の様相を呈してしまっている以上、流れとしてはやむを得ないと言えるかもしれませんが、今後はおそらく、また同じ様な対策が総務省管轄で取られていくことになるかと思われます。

いずれにしても、消費者であるこちら側の人間としては如何に経済的不利益を被らずに、必要なものを取り入れていけるかに焦点はおかれるでしょうから、現代に於いて必要不可欠となった通信系統についてより正確で早い情報網の確保を個人的にもしていく必要があるでしょう。

次のステップ

MNPキャッシュバックを比較|おすすめオンラインショップと注意点

MNPで貰えるキャッシュバックを比較しています。どのショップで乗り換えをすれば一番お得になるか契約状況や今使っている携帯キャリアなど条件によって変わってきます。こちらの記事を参考にしてベストな乗り換えに調整してみてください。


この記事を書いた人
スマホのススメ編集部
スマホやケータイの最新情報や、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルに関する総合情報メディア「スマホのススメ」の制作を監修。スマホのレビューやドコモのお得クレジットカードdカード GOLDについても解説しています。スマホ関連の「分かりづらい内容を分かりやすく」することを目標に、誰でも簡単にお得にできるようにユーザー目線で記事を配信しています。