発売されたばかりのiPhone XS/XS Max/XRですが、もちろんワイヤレス充電に対応しています。ワイヤレス充電は、充電器の上にiPhoneを載せるだけの非常に簡単な充電方法ですので、それに慣れるともう普通のケーブルにつなぐ充電には戻れなくなります。
ワイヤレス充電が可能になったのは、iPhone 8(発売日2017年9月22日)以降からですので、まだ1年と少ししか経っていません。ですが、その1年の間に数多くのQi規格ワイヤレス充電器が発売されました。どれも似たり寄ったりに見えるかもしれませんが、じつはそれぞれに特徴があるワイヤレス充電器。
この記事では、ワイヤレス充電器の賢い選び方を説明すると共に、おすすめのワイヤレス充電器をご紹介します。iPhone購入を検討している方は、この記事を参考にワイヤレス充電器もぜひ購入されることをお薦めします。
機種 | iPhone15 | iPhone15 Plus | iPhone15 Pro | iPhone15 Pro Max |
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本体 | ||||
価格 | 70,392円~ | 78,384円~ | 89,880円~ | 112,392円~ |
特徴 | iPhone15シリーズを コスパで選ぶならこれ | 低価格で大画面の iPhoneならこれ | ハイスペックかつ コンパクトならこれ | 大画面でサクサク 使いたいならこれ |
購入 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
「Qi規格」のワイヤレス充電器とは
iPhoneのワイヤレス充電に対応している充電器はQi規格に準拠しています。Qiは「チー」と読み、中国語の「気」に由来しているそうです。ワイヤレスだから気、というのはうなずけますね。
Qi規格のワイヤレス充電器の仕組み
Qi規格のワイヤレス給電の仕組みをおおまかに知ることで、ワイヤレス充電器を選ぶ際の目安がより明確になります。とはいっても難しい話は頭がこんがらがりますので、ここでは簡単に説明します。
Qi規格のワイヤレス給電は電磁誘導(electromagnetic induction)という方式が用いられています。電磁誘導方式では、2つのコイルを互いに近づけて、片方のコイルに電流を流します。すると磁力が発生し、もう一方のコイルにも電力が伝わるという仕組みです。
iPhone 8以降の機種が対応しているワイヤレス充電は、これを利用しています。つまり、iPhone端末とワイヤレス充電器のそれぞれにコイルがあり、充電器のコイルに電流を流すことでiPhone側のコイルに電力を発生させて充電するわけです。
この際、コイル同士が隣接していないと電力がきちんと伝わらなくなってしまいます。iPhoneを充電器の上に置いた時に、位置がずれると充電されない場合があるのはそのためです。それを解決するために、ワイヤレス充電器の中にはコイルの数を増やしている商品もあります。
ワイヤレス充電器の選び方
Qi規格のワイヤレス充電器にも種類があり、どれを選んだらいいのか分からない人もいることでしょう。基本的には、充電器の価格(コスト)と性能(パフォーマンス)を比べながら選ぶことになります。
ワイヤレス充電器の性能を比較するために役立つ目安は次の通りです。
- コイル数
- 出力ワット数
- 形状
- 滑り止め加工
- 発熱対策
では、一つずつ見てみましょう。
充電器のコイル数
ワイヤレス充電器を購入する際の一つの目安は、上でも説明している通りコイル数といえます。ただ、コイル数が多ければ単純にいいというわけでもありません。充電器のコイル数の違いによるメリット・デメリットは次の通りです。
コイル数 = 1
メリット① サイズがコンパクト
コイル数が1つだけなので、充電器のサイズがコンパクトで済みます。小さくて軽いため、持ち運びにも便利です。見た目が小ぶりなので、女性受けが良い商品が多いのも特徴です。
メリット② 低価格
1コイルのワイヤレス充電器は価格も安いものが多いです。コストパフォーマンスを重視する人、とりあえず試しに使ってみたい人などにおすすめです。
デメリット iPhoneを置く位置をしっかり合わせないといけない
充電器のコイル数が1つだけだと、iPhoneを載せる位置が充電器のチャージポジションから少しずれているだけで充電されないことがあります。几帳面なタイプの人であれば問題ないですが、大ざっぱな人は困るかもしれません。
コイル数 = 2
メリット 充電器の種類が豊富
2コイルのワイヤレス充電器は、充電のしやすさとコストパフォーマンスのバランスが取れていることもあり、各メーカーが一番力を入れています。そのため種類も豊富で、選択肢の幅が広いのがメリットです。
コイル数 = 3
メリット 充電器を置く位置を気にしなくていい
あまり気にせずにiPhoneをポンと置いてもちゃんと充電してくれるのが、3コイル充電器のメリットです。
デメリット サイズが大きい
やはりコイル数が3ともなると、充電器のサイズも大きくなってしまいます。せっかくiPhoneがスマートな端末なのに、充電器がでかでかと場所を取ってしまうのは、あまりスマートではありませんよね。
充電器の出力ワット数
ワイヤレス充電器には、出力ワット数が5W/7.5W/10W/15Wの4種類あります。単純にいうと、出力ワット数が大きいほうが充電スピードも早くなるのですが、気を付けないといけないのは、iPhoneの高速充電は7.5W出力でのみ可能となっている点です。
10W出力のワイヤレス充電器を購入しても、iPhone高速充電に対応していない機種もありますので、充電器を購入する前によく確認しておきましょう。
5W出力の充電器はそもそも高速充電ができず、必要な充電時間も長くなってしまいます。その分、価格は安くなりますので財布と相談して自分に合ったワイヤレス充電器を選ぶといいでしょう。
充電器の形状
Qi規格のワイヤレス充電器を形状で分類すると、2つのタイプがあります。パッド型とスタンド型です。
パッド型ワイヤレス充電器の特徴
パッド型は平たく薄い形状で、iPhoneを上に水平に置くタイプになります。滑り止め加工がされている商品が多いのも安心です。またコンパクトサイズの物も多く場所を取りませんし、持ち運ぶのにも適しています。
スタンド型ワイヤレス充電器の特徴
スタンド型はiPhoneを縦置きできる形状になっていて、充電しながらiPhone画面を見るのに適しています。動画を見たりするのに便利ですね。
充電器の滑り止め加工
iPhoneを充電器の上に置いてから、メールや電話がきてバイブレーションが作動し、充電器のチャージポジションからiPhoneがずれて充電ができなくなったり、充電器からiPhoneが滑り落ちてしまうという事態は避けたいですよね。そこで、充電器に滑り止め加工がされているかどうかが大事になってきます。
ただし滑り止め加工が必須というわけでもありません。充電器自体が大きければiPhoneがずれ落ちるということは殆どないからです。滑り止め加工が必要なのはiPhone自体よりも一回り小さいサイズの充電器といえます。
充電器の発熱対策
充電中にはスマホ端末が熱を持つことがあります。もし過熱し過ぎると、スマホの性能が低下したり破損の原因になることもあり得ます。ワイヤレス充電器の中には、そのような発熱を防ぐ機能が備わっている物もあります。
また、急速充電ができるタイプの充電器は基本的に安心といえます。なぜなら、充電時間が短ければ短いほど発熱も少なくて済むからです。
おすすめのQi規格ワイヤレス充電器
では、上で取り上げた目安をふまえて、おすすめのiPhoneワイヤレス充電器を比較してみましょう。全てiPhone XS/XS Max/XRに対応している充電器になります。
充電器名 | 価格 | 形状 | コイル数 | 急速充電(iPhone) |
Belkin Boost Up Wireless Charging Pad(Appleストア) | 6,026円 | パッド型 | 不明 | 対応 |
Wefunix MC10 | 2,699円 | パッド型 | 不明 | 対応 |
Wefunix MC40 | 2,999円 | パッド型 | 不明 | 対応 |
NANAMIワイヤレスチャージャー | 1,699円 | スタンド型 | 2 | 対応 |
DesertWest ワイヤレス充電器 | 3,699円 | パッド型 | 不明 | 対応 |
Klearlook ワイヤレス充電器 | 4,580円 | パッド型 | 不明 | 対応 |
※「Belkin Boost Up Wireless Charging Pad」以外の商品情報はAmazonを参照しています。
Belkin Boost Up Wireless Charging Pad
画像引用元:Belkin Boost Up Wireless Charging Pad – Apple(日本)
Appleオンラインストアで販売されているApple公式ワイヤレス充電器です。
シンプルで一切無駄がないデザインは、さすがApple純正の充電器といえます。7.5Wの高速充電に対応しており、3mmまでの厚さならiPhoneケースを付けたままでも充電可能です。
Appleオンラインストアでの販売なので値段は高めですが、安心を買いたい人にはおすすめです。
Wefunix MC10
充電スピード・デザイン・価格のバランスに優れたワイヤレス充電器です。
iPhoneの高速チャージにも対応しており、通常充電の1.5倍の早さで充電できます。周囲温度が高いと自動的に出力が5Wに切り替わるため、iPhoneが過熱するのを防げます。
iPhoneの充電が完了すると細流電流モードがONになり、充電し過ぎることはありません。就寝前に充電器に置いても安心です。
Wefunix MC10はデザインも優れています。円形の縁に沿って光のラインが入っており、スタンバイ時は緑色、充電時は青色に光ります。30秒後には自動的に消灯しますので、夜間に眠りを妨げることもありません。
Wefunix MC40
上記のWefunix MC10のデザイン違いのモデルです。中身の性能は全く同じですが、見た目がアルミニウム合金に布地という個性的な充電器になっています。
ワイヤレス充電器はほとんどが黒くて機械然としていますが、このモデルはテーブルの上にあっても全く違和感がないほどスタイリッシュです。「充電器とはいえ見た目も重視したい」という人には特におすすめです。
NANAMIワイヤレスチャージャー
スタンド型でiPhoneを縦置きも横置きも可能なワイヤレス充電器です。価格は1,699円と安いにもかかわらず、iPhoneの急速充電が可能です。急速充電モードだと充電速度は50%アップ、充電時間は約30分も短縮されます。
2コイル搭載しているため、縦置きはもちろん横置きでも問題なく充電されます。横置きで映画や動画を見たりするのもいいですね。
デザイン的にもシンプルな作りになっていて、存在感を主張することもありません。
DesertWest ワイヤレス充電器
これまでは最高10W出力だったのですが、このワイヤレス充電器が初めて15Wという高出力を可能にしました。もちろんiPhoneは15W充電に対応していませんが、7.5Wの急速充電をすることができます。
日本の村田製作所のコンデンサチップを搭載しているため性能も安定しており、過熱保護機能・過充電保護機能・過電流保護機能・ショート保護機能・異物検知機能を備えた高性能ワイヤレス充電器です。
デザイン面でも、航空機用CNCアルミ合金が用いられており高級感があります。アルミ合金は見た目だけではなく優れた導熱性も持っています。また、薄型で軽量なため持ち運ぶのも容易です。
Klearlook ワイヤレス充電器
iPhoneとApple Watchが2台同時に充電できる、コアなAppleユーザーにおすすめのワイヤレス充電器です。Apple Watchも愛用している人ならこの2台同時充電はとても便利です。
本体はアルミ製、ケーブルも金属製スプリングケーブルと、iPhoneとApple Watchの雰囲気を損なわない高い質感もあります。
もちろんiPhone保護機能もバッチリで、過電圧がかからないための保護機能や、異物を探知したらすぐに充電をストップするなど、優れた機能もあります。
iPhone 8以降には「Qi規格ワイヤレス充電器」はマストアイテム
上記で挙げたのはQi規格ワイヤレス充電器のほんの一例です。他にもさまざまなデザイン・特長のある充電器が発売されていますし、今後も新製品が登場することでしょう。
ケーブルをiPhoneに挿したり抜いたりする手間が省け、ただ置くだけで充電ができるQi規格ワイヤレス充電器。スマートでスタイリッシュなiPhoneにまさにピッタリな充電スタイルです。
まだワイヤレス充電の心地よさを体感していない人は、ぜひ試してみてください。