自宅の固定電話といえば、少し前まではNTTの電話回線を利用するのが一般的でした。
現在ではNTTフレッツ光やドコモ、ソフトバンクなど各社が光回線を利用した「ひかり電話」を提供しており、ユーザーの移行が着実に進められています。
ドコモの「光電話」もそのひとつで、通常の電話回線よりも利用料金を安く抑えられ、さらにドコモユーザーであれば、料金の請求を携帯料金とまとめられるといったメリットがあります。
本記事では、各社が提供している「ひかり電話」の概要と、「ドコモ光電話」と他社との料金比較などまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ドコモ光のプロバイダおすすめランキングもあるので、こちらも是非一緒に確認してみてください。
「ひかり電話」ってどんなサービス?
「ひかり電話」は、家庭用のインターネット回線である光回線を利用した固定電話サービスです。
これまで固定電話といえば、全国に電話回線網を持つNTTの電話回線を利用するのが一般的でした。
ですが、光回線を利用する「ひかり電話」はインターネットサービスを提供している各社が参入していますので、ユーザーはより広い選択肢から契約する電話会社を選ぶことができます。
ひかり電話を利用するにはインターネット回線の契約も必要
基本的にひかり電話は、インターネット用の光回線に付帯してサービスが提供されています。そのため、ひかり電話を利用するには、同じ会社の光回線の契約が必要になります。
本記事で紹介するドコモ光電話であればドコモ光、ソフトバンク光電話であればソフトバンク光といった具合です。
なお、「ひかり電話」や「光電話」といった表記の違いは、各社のサービス名の違いでしかないので、内容的に違いはありません。いずれも光回線を利用した固定電話サービスを指しています。
ひかり電話を利用するメリットは?
ひかり電話を利用するメリットは以下の2点です。
- 通常の電話回線よりも料金が安い
- 通話品質も高品質
まず料金面ですが、ひかり電話の利用料金は通常の電話回線よりも安い月額500円前後に設定されています。
通話料金も全国一律「8円 / 3分」と安価になっており、さらに電話回線のように距離に応じて通話料が上がるということもありません。
ドコモ光電話の料金面については、詳しくは後述していますので、そちらも参考にしてみて下さい。
インターネット回線を利用するIP電話というと、通話品質を危惧するユーザーも多いかと思いますが、ひかり電話は通常の電話回線と比較しても遜色のない通話品質です。
総務省主導で2025年頃までに固定電話からIP電話への移行が進められていますので、品質については何ら問題ないでしょう。
ほとんどの場合、現在利用している電話番号を引き継げますので、今の電話環境を維持したまま月額料金を安くすることができます。
ドコモ「光電話」の利用料金は?
ドコモ光電話では、月額500円の「ドコモ光電話」と、月額1,500円の「ドコモ光電話バリュー」の2種類のプランが用意されています。
月額料金の高い「ドコモ光電話バリュー」の方は、発信者番号表示や迷惑電話ストップサービスといった6つの有料オプションがセットになったプラン。
それぞれのオプションに個別で加入した場合、オプションだけで1,700円かかるところを、基本料金と合わせて1,500円で利用できるので、オプションに加入したいユーザーにはお得なプランです。
いずれかのプランの基本料金(+オプション料金)に「8円 / 3分」の通話料を加えた額が、ドコモ光電話の毎月の利用料金になります。
加えて、ドコモ光電話は光回線を利用したインターネットサービス「ドコモ光」に付随するサービスなので、ドコモ光の利用料金も発生します。
ドコモ光電話の料金プラン
プラン名 | 基本料金 | 通話料 |
---|---|---|
ドコモ光電話 | 500円 / 月 | 8円 / 3分 (日本国内) |
ドコモ光電話バリュー | 1,500円 / 月 |
ドコモ光電話のオプション
オプション名 | 月額料金 | バリュープラン | サービス内容 |
---|---|---|---|
通話中着信 | 300円 / 月 | 〇 | 通話中に着信があった場合、現在の通話を保留して新しい着信と通話できるサービス。 |
転送でんわ | 500円 / 月 | 〇 | かかってきた電話を指定した電話番号に転送するサービス。 |
発信者番号表示 | 400円 / 月 | 〇 | 相手の電話番号を電話機のディスプレイなどに表示するサービス。 |
ナンバーリクエスト | 200円 / 月 | 〇 | 電話番号を非通知でかけてきた相手に、通知してかけ直すように案内するサービス。 |
迷惑電話ストップサービス | 200円 / 月 | 〇 | 一度迷惑電話として登録した電話番号からの着信に対して、電話を受けられないことを案内するサービス。 |
着信お知らせメール | 100円 / 月 | 〇 | 着信があった際に、指定したPCやスマホへのメールで知らせてくれるサービス。 |
ダブルチャネル | 200円 / 月 | × | 1つの契約で2回線分の通話ができるサービス。 |
追加番号 | 100円 / 月 | × | ドコモ光電話の契約番号に加え、4つの電話番号を追加できるサービス。オプション料金のほか、番号ごとにユニバーサルサービス料が必要。 |
バリュープランの欄が〇になっている6つのオプションは、「ドコモ光電話バリュー」に含まれているオプションサービスです。
次のページでは、ドコモ光電話の利用料金を他社と比較した場合をご紹介します。
ドコモ光電話の利用料金をNTTや他社と比較すると?
ここでは、ドコモ光電話の利用料金を他のサービスと比較していきます。
電話回線を利用したNTTの固定電話と、ソフトバンク、auが提供している光電話を例に見ていきましょう。
NTTの電話回線を利用した固定電話と比較すると?
ドコモの「光電話」は、電話回線を利用した一般的な固定電話よりも利用料金が安く設定されています。
両者の料金を比較すると以下の通りです。
電話回線 | ドコモ光電話 | ||
---|---|---|---|
基本料金 | 1,700円 / 月 | 500円 / 月 | |
通話料金 | 市内(3分) | 8.5円 | 日本全国 8円 |
県内市外(3分) | 20円~40円 | ||
県外(3分) | 20円~80円 | ||
国際電話 アメリカ宛て(1分) | 60円 | 9円 | |
携帯 ドコモ宛て(1分) | 20円 | 16円 | |
携帯 au宛て(1分) | 30円 | 17.5円 | |
携帯 ソフトバンク宛て(1分) | 40円 | 17.5円 |
※料金はすべて税抜き。
ドコモ光電話の方が月額基本料金が毎月1,200円安く、通話料金もドコモ光電話の方が圧倒的にお得です。
ソフトバンク光電話・auひかり電話と比較すると?
携帯電話会社では、ドコモのほかにソフトバンクやauもひかり電話サービスを提供しています。
いずれも各社が提供している光回線とセットでの利用になりますので、光回線の料金も一緒に比較していきます。なお、利用料金はすべて戸建て向けのプランです。
ドコモ光電話 | ソフトバンク光電話 | auひかり電話 | |
---|---|---|---|
光回線利用料金 | 5,200円 / 月 (タイプA) |
5,200円 / 月 (ファミリー) |
5,200円 / 月 (ギガ得プラン) |
ひかり電話基本料金 | 500円 / 月 | 467円 / 月 | 500円 / 月 |
通話料金 | 8.5円 / 3分 | 7.99円 / 3分 | 8円 / 3分 |
携帯料金割引 | 家族の利用料金から毎月500円~1,000円割引 (ドコモ光セット割) |
家族の利用料金から毎月500円~1,000円割引 (おうち割 光セット) |
家族の利用料金から毎月500円~1,000円割引 (auスマートバリュー) |
光回線とひかり電話の利用料金、3分あたりの通話料金のいずれも各社横並び。光回線の料金は、例として戸建て向けプランを選びましたが、マンション向けプランでも結果は同様です。
各キャリアのユーザー向けに展開している割引も同条件ですので、キャリア間の料金面の優劣はほぼありません。
スマホと併せて利用することで、毎月の携帯料金から500円~1,000円の割引を受けられますので、スマホを契約しているキャリアの光電話を利用するのがベストです。
ドコモ「光電話」に移行するための初期費用は?
新たにドコモ光電話を導入する場合、毎月の利用料金のほかに初期費用が必要です。
ドコモ光電話の初期費用は、契約方法や工事内容によって変わってきます。
現在の電話番号をドコモ光電話でも利用できる「番号ポータビリティ」の有無、「派遣工事」が必要か否かで料金が変わりますので、自分の条件に合った料金を確認しましょう。
各条件ごとにドコモ光電話導入にかかる初期費用をまとめると以下のようになります。
ドコモ光と同時に申し込み | ドコモ光を契約後の申し込み | ||
---|---|---|---|
契約事務手数料 | 0円 | 2,000円 | |
番号ポータビリティ有 | 工事派遣あり | 3,000円 | 9,000円 |
工事派遣なし | 3,000円 | 4,000円 | |
番号ポータビリティ無 | 工事派遣あり | 1,000円 | 7,000円 |
工事派遣なし | 1,000円 | 2,000円 |
契約事務手数料と工事料を合計した金額が、ドコモ光電話導入の初期費用になります。
派遣工事の有無は家庭の回線環境によって異なりますので、実際に問い合わせてみないとわかりません。
ドコモ光と同時に申し込む場合は、ドコモ光の初期費用も別途必要になりますが、トータルで見ると同時に申し込んだ方がお得になります。
ドコモ光に申し込むならキャンペーンも活用
ドコモ光にこれから申し込むという方は、できるだけキャンペーンも活用するようにしましょう。
インターネット回線を利用するには、ドコモ光のほかにプロバイダとの契約も必要になりますが、各プロバイダが独自にキャンペーンを展開しています。
たとえば、GMOとくとくBBから申し込むと、最大15,000円のキャッシュバックと最大20,000ptのdポイントを受け取ることができます。
ドコモ光にどこのサイトから申し込むかも十分に検討しましょう。
ドコモ光を契約する際にGMOとくとくBB経由で申し込むメリットとは?- 電話回線を利用した一般的な固定電話よりも利用料金が安い
- 自宅で固定電話を利用しているドコモユーザーの方にはおすすめ
- 通話料金は全国一律「8円 / 3分」
- ドコモ光電話では、月額500円の「ドコモ光電話」と、月額1,500円の「ドコモ光電話バリュー」の2種類のプランが用意されている
- 「ドコモ光電話バリュー」の方は、発信者番号表示や迷惑電話ストップサービスといった6つの有料オプションがセットになっている
- 新たにドコモ光電話を導入する場合、毎月の利用料金のほかに初期費用が必要
- ドコモ光に申し込むならキャンペーンも活用
ドコモ光電話はドコモユーザーなら乗り換えすべし!
ドコモ光電話は、利用料金も安く、通話品質も良好ですので、自宅で固定電話を利用しているドコモユーザーの方は、乗り換えして損はありません。
ただし、インターネット回線のドコモ光とセットでの契約となりますので、その点は注意しましょう。
とくに自宅のネット回線がフレッツ光の場合は転用扱いなので違約金がなく、多くの場合は工事なしで簡単に乗り換えできますので、ぜひ検討してみてください。