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ガラケーがスマホに取って代わられた今、KY-01Lのような携帯電話はむしろ新鮮味を覚えるモデルと言えるでしょう。ただ、KY-01Lは従来のスタンダードなガラケーとは全くの別物で、使い勝手も用途も異なります。

デザインを見るだけでKY-01Lがシンプルな機能のみを追求した機種であることは明白ですが、ガラケーやスマホに比べてどのような機能がそぎ落とされているのでしょうか。

また、必要最低限に機能を絞り込んだ結果、使い勝手がどう変わったのかも気になるところです。KY-01Lの機能やスペックを辛口レビューすると共に、良い点や悪い点をご紹介していきます。

異色の携帯『KY-01L』


画像引用元:カードケータイ KY-01L | ケータイ | 製品 | NTTドコモ

カードケータイってそもそも何?

カードケータイ』と銘打たれたKY-01Lですが、そもそもカードケータイとはどのような端末のことを指すのでしょうか。実はカードケータイというジャンルはKY-01Lから始まったものではなく、以前にもカードケータイにカテゴライズされる機種が登場しています。

それらの特徴を踏まえてカードケータイを定義するなら『カードのように軽く、薄い、シンプルな機能のみを搭載した携帯電話』と言えるでしょう。

カードケータイのターゲット


KY-01Lは確かに新感覚の異色モデルですが、恐らくスマホほど爆発的な普及を見せることは無いでしょう。というのも、KY-01Lは『ビジネス用の端末が欲しい』、『電話さえ出来れば良い』と考えている人向けに開発されたモデルなのです。

上記の需要はスマホが流行する以前から少なからず見られましたが、多様化・多機能化の道を進む現在のスマホとは真逆の方向性になります。簡単に表現するならば『ニッチな需要』とも言えるでしょう。

タブレットと2台持ちすることでブラウジングや動画視聴などのアクティビティと電話機能を分けるという使い方も可能ですが、『手で持てる端末で出来るだけ多くの用途に対応したい』と考える人が多いことを踏まえると、2台持ちが主流となる可能性は低いと言わざるを得ません。

携帯電話を携帯電話としてだけ使いたい方にとってKY-01Lは待望のモデルとなりますが、それ以外の人にとってはほとんど需要のないモデルであることは間違いないでしょう。

KY-01Lはガラケー?スマホ?

デザインだけを見ればKY-01Lは確かにガラケーのようなルックスをしています。しかし、KY-01LはAndroidをOSに据えたモデルであるため、分類上はスマホにカテゴライズされる機種なのです。

とは言え、KY-01Lは非常に特殊なモデルなので、『ガラケーか、スマホか』といった定義付けはあまり意味をなさないでしょう。実際、KY-01LにAndroidが搭載された背景には『専用のOSを作るよりもAndroidで動かした方がローコスト』という事情があります。

KY-01Lの機能・スペック


画像引用元:カードケータイ KY-01L | ケータイ | 製品 | NTTドコモ

KY-01Lのスペック

KY-01Lは前述のように特殊なモデルであるため、従来のスマホのようにSoCやRAMなどの情報が公開されていません。確かに、そもそものデザインからして他のスマホとは一線を画すKY-01Lと従来の機種を同列に比較することは出来ないでしょう。

しかし、サイズや重量、機能などは実際にKY-01Lを手に取ってみれば分かります。処理性能に関するデータこそご紹介できませんが、その他のスペックや対応する機能について見ていきましょう。

KY-01Lスペック
サイズ縦:91
横:55
厚さ:5.3mm
重さ47g
ディスプレイ電子ペーパー 2.8インチ
バッテリー380mAh
通話VoLTE
メール不可
メッセージSMS対応
アプリ導入不可
テザリング対応

サイズがかなり小さいのは画像を見るだけでも充分に伝わってきますが、重さは47gと通常のスマホの1/3ほどになっています。実際に持ってみるとかなり軽く、少なくとも操作をしていて手に負担が掛かったり、持ち運びに苦労したりすることはありません。

かさばらない薄いデザインをしているため、バッグやポケットに入れることも可能です。キャッチコピーの『名刺サイズ』の通り名刺入れに入れることも出来るでしょう。

ディスプレイにガラスが使われていない点も高評価です。ガラス製のディスプレイは落とすなど衝撃を加えることで簡単に割れてしまいますが、KY-01Lはプラスチックディスプレイを採用しているため、ガラスのように割れてしまうことは無いでしょう。

とは言え、衝撃を加えるのは厳禁です。ガラスより優れた耐久性を誇るとはいえ、プラスチックは衝撃を加えることで白色化してしまうことがあります。そうなれば、見にくいどころか操作が効かなくなることもあるので、従来のスマホと同様丁寧に扱った方が良いでしょう。

メール機能に対応していない点は賛否が分かれる部分です。本来の用途を考えれば省いても差し支えない機能であるものの、やはりあった方が良いのは間違いありません

このように、KY-01Lはガラホのような『シンプルなスマホ』といった製品ではなく、本当に電話さえ出来れば良い方向けの製品です。ガラケーよりも機能が絞り込まれている点はシンプルさの極致と言うことも出来るでしょう。

使いこなせればこれほど簡単で楽なものはありませんが、用途を間違えてしまうと一気に使い道のないものとなってしまいます。

KY-01Lの通話機能


KY-01Lは意外にもクリアな音質での電話を可能としています。通話機能特化の携帯電話と言えばスマホが流行する少し前に一世を風靡したウィルコムのHONEY BEEシリーズなどが有名ですが、肝心の通話機能すらおざなりなものでした。

それに比べればKY-01Lの通話機能は格段に進化しており、他のスマホと同じと言っても過言ではありません。音質の良い通話が可能である理由としては、ドコモの提供するLTEネットワーク『VoLTE』に対応している点が挙げられます。

2014年に提供が開始されたVoLTEは当時から『通話した時の音質がクリアだ』と話題になっていました。KY-01LもまたAndroidを搭載するスマホであるため、VoLTEの恩恵を受けることが出来ます。

必要最低限の機能しかないのなら、通話機能もイマイチなのでは』という懸念の声は発売当初から少なくありませんでしたが、少なくともKY-01Lを使っていて通話時の音質に不満を覚えることは無いでしょう。

KY-01Lのディスプレイ

KY-01Lが異端である理由の大部分を占めるのはディスプレイに電子ペーパーを採用している点でしょう。電子ペーパーとは名前の通り電気的な方法で紙の長所を再現した製品で、一般的には紙の代替品として扱われているものです。

電子ペーパーの特徴は紙のように視認性が高い点、従来の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに比べて格段に消費電力が低い点にあります。特に消費電力が低い点は見逃せないポイントでしょう。

KY-01Lは可能な限り薄く、軽くデザインされているためにバッテリー容量は380mAhと非常に少なくなっています。もし、液晶ディスプレイを搭載していたとすればこの容量では到底充電が追いつきません。

しかし、消費電力の低い電子ペーパーであれば例え低容量バッテリーしか装備していなくとも充分な稼働時間を確保出来ます。実際にKY-01Lの最大待ち受け時間は100時間とかなり長いです。

問題があるとすれば、モノクロ画面かつタッチ感度が悪い点でしょう。携帯電話がモノクロだったのはもう20年も前の話です。通話をしたり、テザリングなどの機能を使ったりするのにカラー画面は必要無いとは言え、どうしても味気無さを感じてしまいます。

また、スマホの感度の高いタッチディスプレイに慣れた方にとって、電子ペーパーのタッチ感度はストレスを感じさせるものとなりかねません。応答性に期待するのは止めておいた方が良いでしょう。

バックライトが無い点も致命的です。KY-01Lはブラウジングやメールなどを想定した機種ではないため、バックライトを装備しておらず、暗い場所での視認性はゼロになります。

着信があった場合はLEDと着信音で知らせてくれるため『暗くて気付かなかった』という事態は起こり得ませんが、操作に慣れるまではある程度の明るさがあるところでないと着信に応答することもままならないでしょう。

KY-01Lの良い点/悪い点


画像引用元:ドコモ、電子ペーパー採用の超コンパクトな携帯電話「カードケータイ」 | マイナビニュース

KY-01Lの良い点

テザリングが出来る


本来ニッチな需要に対応するための製品であるKY-01Lが人気を博している最大の理由はテザリング機能に対応している点にあると言っても過言ではありません。

テザリング機能を重視している方の多くは既にスマホもしくはタブレットを持っており、大容量のパケットパックに加入しています。そして、KY-01LをWi-Fiルーターのように使っているのです。

小さく、かさばらないWi-Fiルーターを探している方にとって、確かにKY-01Lは優れた端末と言えるでしょう。KY-01Lを持っているだけでどこでも自在にノートPCが使えるのは非常に便利です。

シンプルで誰でも使える

スマホの操作は難しいと感じる高齢の方がKY-01Lを持っているケースも少なくありません。画面が小さいというデメリットこそありますが、着信専用の携帯電話として考えればさして問題も無いでしょう。

また、同じ用途で子供に持たせるケースも増えてきています。子供用のスマホを持たせるよりローコストで、強固なチャイルドロックを設定できるためにKY-01Lは防犯目的で使うにも最適です。

ネットの利用によって受ける悪影響が比較的少ないのもKY-01Lが子供向けによく使われる要因のひとつでしょう。ドコモには子供向けにWebサイト毎に閲覧禁止設定をするオプションが準備されているので、子供に有害な情報をシャットアウトすることが可能です。

タブレットとの2台持ちに便利


ブラウジングや動画の視聴はパソコンで、という方であれば不便に感じることもないかもしれませんが、外出先でもインターネットを楽しみたいならKY-01Lだけでは役不足で、タブレットが必要になります。

KY-01Lとタブレットを2台持ちする最大のメリットはスマホとタブレットを2台持ちした時よりかさばらないという点です。最近のスマホは大抵150g以上のものばかりで、タブレットと一緒に持ち運ぶとどうしても重さを感じてしまいます。

しかし、KY-01Lなら重さは気にならず、手持ちバッグにタブレットと一緒に入れても楽に持ち運び出来るのです。ネット環境と携帯機能をタブレットとKY-01Lで分けられるのなら、タブレットとの2台持ちを検討してみると良いでしょう。

分割払いだと1万円にまで値引きされるKY-01Lであれば、iPad Proなどの高額なタブレットと同時購入しても毎月の支払い額は安く済みます

ストラップホールがある

ストラップホールがある点も地味ながら嬉しいポイントでしょう。ストラップホールがあるお陰で、ネームタグと一緒に首からぶら下げたり、落としてしまわないようバッグにつけたりと様々な使い方が可能になっています。

KY-01Lは薄さと軽さを追求した結果、小さくなっており油断すると無くしてしまいそうなサイズです。しかし、ストラップホールを活用すればある程度は対策することが出来るでしょう。単にアクセサリーを着けるのもおすすめです。

KY-01Lの悪い点

画面が見にくい


やはりバックライトが無い点はネックになります。本来、電子ペーパーは視認性に優れた技術ですが、流石にバックライト無しで暗所でも見えやすさを確保できるほどではありません。

また、電子ペーパーはその性質上、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイほど瞬時に画面が切り替わらないため、見えにくさを感じることがあります。

具体的には他の項目を開いた時に前の画面がうっすら残る連続して画面の切り替えを行うと表示内容がぼやけるなどの減少が起きてしまいます。

どんなに酷い時でもまったく画面が見えなくなるようなことはありませんが、人によってはストレスに感じてしまうこともあるでしょう。

タッチ感度が悪い

前述のように電子ペーパーという特殊な技術を使用している関係で、KY-01Lのタッチパネルは感度があまり良くなく、一般的なスマホと比べると応答性に難があります

慣れてしまえば問題なく操作できる程度ではあるものの、慣れるまでは操作に手間取ってしまいがちです。また、プラスチック製のディスプレイを採用している関係上、ディスプレイの質感に違和感があるという声も少なくありません。

ガラスに比べてサラサラとした質感を持つKY-01Lのプラスチックディスプレイはタッチ感度の悪さと相まって使用感が特殊なものとなっています。

こちらもタッチ感度と同じく慣れてしまえば普通に操作できるようになりますが、使い始めはやはり違和感を覚えるためあらかじめ覚悟をしておいた方が良いでしょう。

一部の機能は外部と同期できない

SMARTPHONE STOREの評判は?
KY-01Lの主な機能は通話・電話帳・SMS・インターネット・計算機・時計・カレンダー・メモ帳・テザリングの9つですが、このうち電話帳・カレンダー・メモ帳は外部の端末やdアカウント等と同期出来ない仕様となっています。

カレンダーやメモ帳に関しては使わない方はまったく使わない機能であるため、そこまで大きな問題とは言えないでしょう。しかし、通話機能に特化した携帯電話と言っても過言ではない機種であるにも関わらず電話帳が同期出来ないのは大問題です。

幸い電話帳に関しては同期こそ出来ないものの、外部端末を用いることでデータの取り込みが可能となっていますが、カレンダーやメモ帳機能を頻繁に利用している方がKY-01Lに機種変更した場合は、1から書き込み直すか、データを諦める他ありません

対応するケースが少ない

ガラケー時代とは違い、最近はスマホにケースを着けるのが主流となっています。しかし、KY-01Lは他のスマホに比べてニッチな製品であるため対応するケースがあまりありません

元々ケースを着けていない方であれば問題ないかもしれませんが、おしゃれ目的や耐久性向上のためにケースを着けて使いたい方は不便に感じるでしょう。

ただ、KY-01Lは2018-2019秋冬モデルとして登場した新しいモデルであるため、今後の売れ行き次第では選べるケースが増える可能性も充分あり得ます。どうしてもケースを着けたいという方は、新しいケースが発売されていないかこまめにチェックしてみると良いでしょう。

使いこなせるなら買ってみるのもアリ

不要なオプション加入が無い
ご紹介したようにKY-01Lは万人向けのスマホではありません。シンプルな見た目と機能をしていますが、どちらかと言えばガジェット通のための端末と言えるでしょう。

着信用の携帯電話として子供や高齢者が持つにも適していますが、KY-01Lはビジネス用の携帯電話として、テザリング用の端末兼タブレットの通話機能を補う存在として使った時に真価を発揮します。

逆に言えば、それ以外の用途で使うのは難しいと言わざるを得ません。特に『シンプルなスマホだ』と考えて購入するのは避けた方が良いでしょう。最低限のネット接続機能は持っていますが、快適なブラウジングが出来るほどの使い勝手はありません。

ただ、明確にKY-01Lを使いこなせるビジョンがあるのなら買う価値は充分にあるでしょう。『こんな機種を待っていた!』という方は是非KY-01Lを手に取ってみて下さい。

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