端末を購入する際にドコモ「あんしんパック」を勧められたことはありませんか?入ったほうが安心だからと考えて必要ないサービスまで加入すると、結局は利用せずに大きな損をするかもしれません。
ドコモ「あんしん」パックの内容と必要性を詳しく検証し、問題なく解約する方法をお伝えします。
ドコモ「あんしんパック」って何?
ドコモ「あんしんパック」は
- ケータイ補償サービス/ケータイ補償サービス for iPhone & iPad
- あんしん遠隔サポート
- あんしんネットセキュリティ
の3つのサービスに全て加入した際に適用される割引サービスです。
端末の種類によってケータイ補償サービスの料金が変わりますが、それぞれ個別に加入するより合計金額が380円安くなるように設定されています。
ケータイ補償サービス/ケータイ補償サービス for iPhone & iPad
ドコモのケータイ補償サービスはスマートフォン/タブレット、ドコモケータイ用のケータイ補償サービスとiPhone & iPad用のケータイ補償サービス for iPhone & iPadにわかれています。
ケータイ補償サービス
ケータイ補償サービスは端末のトラブルを総合的に補償するサービスです。交換電話機のお届けに加え、修理代金のサポートもしてくれます。
交換電話のお届け
水濡れや紛失、全損などあらゆるトラブル時に1年間に2回まで7,500円で自宅に交換電話機(リフレッシュ品)を届けてくれます。
修理代金のサポート
購入後4年間端末が故障しドコモで修理する場合に、補償対象の故障の場合は無料、補償対象外の故障の場合は上限5,000円で修理代金をサポートしてもらえます。(月額料金380円の契約者は3年間上限5,000円まで無料)
ケータイデータ復旧代金の割引
水濡れた破損などでデータが取り出せなくなってしまった端末から、電話帳などのデータを復旧するケータイデータ復旧サービスの復旧代金を割引してもらえます。
通常は8,000円かかりますが、ケータイ補償サービスに加入しておくことで1,000円(500円/月契約の場合)または2,000円(380円/月契約の場合)に割引されます。
月額料金
対象機種 | 月額料金 | |
---|---|---|
ケータイ補償サービス (2013年冬モデル以降の機種) | 2017年冬モデル以降のdocomo with対象機種、 spモードケータイ | 330円 |
2014年冬モデル以降の スマートフォン、タブレット | 500円 | |
それ以外の機種 | 380円 | |
ケータイ補償 お届けサービス (2013年夏モデル以前の機種) | 機種に応じてドコモが指定した月額 | 280円 もしくは380円 |
ケータイ補償サービス for iPhone & iPad
iPhone & iPadの水濡れや破損、紛失などのトラブルを補償します。交換対応のみで修理対応はありません。
交換電話のお届け
水濡れ・全損・紛失・盗難・破損・故障・ご購入から1年を超えた自然故障の際に1年間に2回まで11,000円(750円/月契約の場合)または7,500円(600円・500円/月契約の場合)で交換電話機(リフレッシュ品)を自宅に届けてもらえます。
月額料金
対象機種 | iPhone X、 iPhone 8、 iPhone 8 Plus、 iPhone 7、 iPhone 7 Plus、 iPhone6S、 iPhone6S Plus | iPhone SE、 iPhone 6、 iPhone 6 Plus、 iPhone 5s | iPhone 5c |
---|---|---|---|
ケータイ補償サービス for iPhone & iPad 月額料金 | 750円 | 600円 | 500円 |
ドコモ|ケータイ補償サービスに入っていないiPhoneの修理方法と費用・日数
あんしん遠隔サポート
スマホに関する様々なお悩みをお電話やLINEで問い合わせると、オペレーターがスマートフォンの使い方を教えてくれます。操作や設定のサポートだけでなく、LINEなどのアプリの使い方やパソコンなどの周辺機器との接続などもサポート。
オペレーターが遠隔操作で端末の画面を見ながら操作案内することもできるので、スマホの使い方がよくわからない人やお年寄りにもわかりやすくて便利なサービスです。
月額料金
400円
あんしんネットセキュリティ
※2018年8月22日から名称が「あんしんセキュリティ」に変更されています。
メール・電話・アプリ・WEBサイトを利用する際に安心なドコモがおすすめするスマートフォンのセキュリティサービスをまとめて申込むことができます。
利用できるセキュリティサービス
- セキュリティスキャン・・・ウイルスや不審なプログラムを検知
- データ保管BOX(ウイルススキャン)・・・データ保管BOX内にあるファイルのウイルスを検出
- セーフブラウジング・・・危険サイトへのアクセスを防ぐ
- プライバシーチェック・・・アプリによる個人情報の外部送信を検知
- 迷惑メールおまかせブロック・・・ウイルスや不審なプログラムを検知
- セーフWi-Fi・・・危険なWi-Fi接続時に、警告画面を表示してお知らせ
- あんしんナンバーチェック・・・迷惑電話や詐欺などの危険電話からの着信をブロック
月額料金
200円
ドコモのスマホが故障したら確認するべきこと|修理にかかる費用と期間
- ドコモの利用料1,000円に付き10%還元
- 最大10万円のケータイ補償などメリットが豊富
- 1枚無料で発行できる家族カードがお得
- 全国・ハワイの空港ラウンジが無料
- マツモトキヨシなどでポイント最大4%還元
ドコモ「あんしんパック」は本当に必要か
あんしんパックのケータイ保障サービスは加入しておけばスマホが故障した時など何かあった時のリスクに備えることができます。あんしん遠隔サポートはスマホの取扱いに慣れていない人にとってはとても心強いサービスでしょう。
あんしんネットセキュリティも手軽にセキュリティ対策ができるのでまとめて対策したい人にとっては便利なサービスです。そして3つとも利用する場合はどの端末を利用する場合も月額料金合計から380円引きになるのでお得といえるでしょう。
しかし、もし3つのうち必要ないものがある場合は個別に加入するほうが月額料金を抑えられる場合があります。
例えばケータイ補償サービス(500円/月)とあんしんネットセキュリティ(200円/月)のみ利用する場合はあんしんパックを利用するよりも個別に加入したほうが安くなりますし、シンプルにケータイ補償サービス(500円/月)のみで十分という方もいるでしょう。
あんしん遠隔サポートが必要かどうかがポイント
月額料金から考えて3つのサービスのうちあんしん遠隔サポート(400円/月)に加入するかどうかがあんしんパックを利用するかどうかの目安になるのではないでしょうか。
あんしん遠隔サポートは初めてスマホを利用する方や年配の方には便利なサービスですが、スマホの利用に慣れた方や使い方などを必要な時はネットで自分で調べることができる方には必要のないサービスといえます。
また、最初はスマホの利用に慣れていない人でも数か月も使えば利用方法等は一通りマスターしてしまうかもしれません。聞きたいことや困ったことが無くなった状態で延々とあんしんパックを契約し続けるのは勿体ないことではないでしょうか。
仮にケータイ補償サービスが500円/月の端末を利用している場合の料金を加入サービスの組み合わせごとに見てみましょう。
ケータイ補償サービス500円/月の契約の場合
ケータイ補償サービス | 500円/月 | 500円/月 | 500円/月 | 500円/月 |
あんしん遠隔サポート | 400円/月 | 400円/月 | × | × |
あんしんネットセキュリティ | 200円/月 | × | 200円/月 | × |
月額料金合計 | 720円/月 (あんしんパック適用) | 900円/月 (あんしんパックより180円高い) | 700円/月 (あんしんパックより20円安い) | 500円/月 (あんしんパックより220円安い) |
あんしん遠隔サポート(400円/月)は必要と感じるならばケータイ補償サービス(500円/月)とあんしん遠隔サポート(400円/月)のみを個別に加入するよりもあんしんパックを利用したほうがあんしんネットセキュリティ(200円/月)も利用できるうえ価格的にもお得になります。
最初はあんしんパックに加入しても、慣れてあんしん遠隔サポートが必要無くなったと感じた時点でケータイ補償サービス(500円/月)のみ、またはケータイ補償サービス(500円/月)+あんしんネットセキュリティ(200円/月)へ変更するのをおすすめします。
iPhoneまたはiPadの場合は非対応のサービスがあるので注意
iPhoneまたはiPadの場合も、まずあんしん遠隔サポートが必要かどうかを考えてみましょう。
以前はあんしん遠隔サポートのサービスの中でもiPhoneまたはiPadの場合は遠隔操作でのサポートは非対応となっていましたが、2018年5月10日よりiPhoneまたはiPadでも遠隔サポートアプリが利用可能になりました。
あんしん遠隔サポートQ&Aサイトを利用するための遠サポQ&AアプリはまだAndroidTM 6.0以上の機種のみで利用可能ですが、遠隔サポートアプリが利用可能となったことで、以前よりはiPhoneの場合でもあんしん遠隔サポートを利用するメリットが高くなったと言えます。
あんしんネットセキュリティ 各機能のOS対応状況
※2020年6月現在、あんしんセキュリティのOS対応状況は異なります。
スマートフォン・タブレット | ドコモ ケータイ (spモード) |
|||
AndroidTM | iPhone・iPad | |||
あんしんスキャン | セキュリティスキャン | 〇 | × | × |
プライバシーチェック | 〇 | × | × |
|
セーフブラウジング | 〇 | × | 〇※2 |
|
セーフWi-Fi | 〇 | 〇 | × |
|
迷惑メールおまかせブロック | 〇 | 〇※1 | 〇 |
|
データ保管BOXのウイルススキャン | 〇 | 〇 | × |
|
あんしんナンバーチェック | 〇※2 | 〇※2 | 〇※2 |
ケータイ補償サービス for iPhone & iPadについても、iPhoneまたはiPadの場合は購入時にApple社のAppleCare+ for iPhoneを選択することもできます。
iPhoneまたはiPadの場合、あんしんパックが必要かという程度の問題ではなく、ケータイ補償サービス for iPhone & iPad、あんしん遠隔サポート、あんしんネットセキュリティの全てのサービスについて本当に必要なのかを検討する必要があるということなのです。
ケータイ補償サービスの必要性と加入期間
あんしんパックの3つのサービスのうち、ケータイ保障サービスは端末の購入日を含め14日以内に申し込みをしないと加入することができません。
あんしん遠隔サポート・あんしんネットセキュリティについてはケータイ補償サービスに加入している場合は後日追加で加入することができますが、ケータイ保障サービスは端末購入時期を逃してしまうと後で加入したいと思っても加入することができないのです。
一般的に端末が故障した場合、修理するか機種変更するかを迫られることになります。故障の状態によっては安く修理することもできるかもしれませんが、もし修理代金が高くなる場合は修理するよりも機種変更したほうが安い場合もあります。
もし端末購入後2年経過している場合なら機種変更も考えますが、端末代金を分割で購入し月々サポートや端末購入サポートが適用されている状態での機種変更は選択しにくいと感じるのではないでしょうか。そんな場合にケータイ補償サービスが必要になってくるのです。
月々サポートを利用していて2年以内に機種変更した場合は、月々サポートを受けられなくなり残った端末代金を割引無しで支払わなければなりません。(新しい端末の月々サポートは受けることができます)
端末購入サポートを利用していた場合は、規定利用期間の12ヶ月以内に機種変更を行うと高額な解除料が発生してしまいます。
ですので端末購入時にドコモ「あんしんパック」は必要ないかも?と思っても、¥最低でも端末購入後1年間は急な故障に備えてケータイ補償サービスだけには加入するほうが安心なのです。
ケータイ補償サービスだけ残して解約する方法
端末購入時にあんしんパックに加入したけれど、ケータイ補償サービスだけ残してあんしん遠隔サポート、あんしんネットセキュリティを解約したい場合は解約方法に注意が必要です。
あんしんパックの解約は下記の3つの方法があります。
- オンラインから解約申込みをする方法
- 電話で解約申込みをする方法
- 店頭で解約申込みをする方法
オンラインでの解約は「My docomo」から手続きを行います。ドコモ回線から確認する場合はネットワーク暗証番号、パソコンやWi-Fiから確認する場合はdアカウントを利用してログインし、現在の契約内容を表示させると、それぞれの契約内容の横に解約ボタンが表示されています。
まず、あんしんパックの表示と解約ボタンが表示され、その後にあんしんパックの内容として、ケータイ補償サービス・あんしん遠隔サポート・あんしんネットセキュリティの契約の有無と契約中の場合は解約ボタンが表示されています。
この解約ボタンを押すと契約を解除することができるのですが、その際にあんしんパックの解約ボタンを押して解約するとケータイ補償サービスまで解約してしまいますので、個別のサービスごとの解約ボタンを押してサービスを解約するように気を付けましょう。
解約内容 | |
---|---|
あんしんパックの解約ボタン | ・ケータイ補償サービス ・あんしん遠隔サポート ・あんしんネットセキュリティ の3つ全てを解約する |
ケータイ補償サービスの解約ボタン | ケータイ補償サービスのみ解約する |
あんしん遠隔サポートの解約ボタン | あんしん遠隔サポートのみ解約する |
あんしんネットセキュリティの解約ボタン | あんしんネットセキュリティのみ解約する |
あんしんパックを解約しなくていいの?と思うかもしれませんが、個別の3サービスのうちのいづれかの契約を解除した場合、あんしんパックの契約条件である「3つのサービスに加入する」という条件から外れますので自動的にあんしんパックを解約することができるのです。
ケータイ補償サービスも「ずっと」契約がベストではない
もし現在ケータイ補償サービスを2年以上契約しており端末料金の支払いが終わった状態であったならば、今後ケータイ補償サービスを利用する可能性は少ないかもしれません。そういう場合は圧倒的に修理するよりも新機種に買い替える方のほうが多いからです。
ケータイ補償サービスは保険でいえば掛け捨ての保険です。支払い続けても料金が戻ってくることはありませんし、毎月の支払いが割り引かれることもありません。
ケータイ補償サービス 金額シュミレーション
Android(500円の場合) | iPhone(750円の場合) | |
---|---|---|
2年間の補償サービス代 | 500円/月×24ヶ月=12,000円 | 750円/月×24ヶ月=18,000円 |
保障対象の故障時 | 無料 | ×(未対応) |
保証対象外の故障時 | 上限5,000円 | ×(未対応) |
故障時の交換代金 | 7,500円 | 11,000円 |
ですので、ケータイ補償サービスは次に故障したら修理ではなく機種変更を選択するだろうなと思えるタイミングで解約すると無駄なく月額料金を抑えることができます。
現在利用している機種に愛着がありできる限り長く使い続けたいと考える場合は契約し続けるのも良いかもしれませんが、ケータイ補償サービス500円/月の端末の場合でも、もし3年契約し続ければ18,000円を支払ったことになります。
更に補償対象外の場合は修理代金5,000円を支払って合計23,000円、紛失した場合は交換費用7,500円で合計25,500円を支払ったということになります。故障時に支払う修理代金や交換費用だけを考えると安いかもしれませんが、トータルで考えるとかなりの出費になっているのです。
ケータイ補償サービスは最低でも1年は契約するほうが安心ですが、長期になればなるほど負担も高くなるということは覚えておきましょう。
ドコモ dカード / dカード GOLD(ゴールド)のケータイ補償サービス
ドコモを利用する上でdカード / dカード GOLD(ゴールド)は必ず作った方がいいと言われています。
月々の携帯料金からの10%という高いポイント還元、万が一のときのケータイ補償とドコモの携帯を使うのであればメリットは十分です。
dカード / dカード GOLD(ゴールド)のケータイ補償内容
対象者 | dカード / dカード GOLD(ゴールド)契約者本人とその家族 |
---|---|
補償対象端末 | ご利用携帯電話番号にかかる携帯電話端末 |
補償金額 | dカード・・・新端末購入金額、もしくは、頭金・事務手数料のうち最大10,000円 dカード GOLD(ゴールド)・・・新端末購入金額、もしくは、頭金・事務手数料のうち最大100,000円 |
補償期間 | 補償の対象となる携帯電話端末のご購入後1年以内(dカード GOLD(ゴールド)会員の方は3年以内) |
補償方法 | dカードご利用代金の請求額から補償金額を減額することにより補償 |
参考:dカードケータイ補償
ドコモ「あんしんパック」全体を必要かどうか判断しよう
ドコモ「あんしんパック」の必要性はあんしん遠隔サポートが必要かどうかで判断することができます。あんしん遠隔サポートが必要なら割引を受けられるので「あんしんパック」に加入するメリットがあるでしょう。
もしあんしん遠隔サポートは必要ないと感じたら、ケータイ補償サービスだけかあんしんネットセキュリティを組み合わせて個別契約したほうが月額料金を抑えることができます。
しかし、3サービスの中でも特に重要度が高いと思われるケータイ補償サービスについても加入期間が長期になればなるほど負担が増えていき、結局故障した際に修理せず新しい端末へ機種変更した場合はサービス自体を利用せずに終わるような仕組みになっています。
それぞれのサービス内容をよく吟味し、必要ないと感じた契約は時期をみながら解約することで月額料金を抑えることが可能です。
「そういえばあんしん遠隔サポートって使ったことないな」という方はこの機会にあんしんパックの見直しを、「故障しても補償サービスを使ったこと無いな」という方は契約期間によってはケータイ補償サービスの見直しを考えてみてはいかがでしょうか。