Xperia XZ2 Premium SOV38は、auから2018年8月10日に発売される、Xperiaの最新作です。これまで「Premium」シリーズはドコモ専売でしたが、今回はauからも購入できることで注目されています。
このページでは、auのXperia XZ2 Premium SOV38についてレビューし、買う理由と買わない理由という視点から、厳しく評価していきます。
Xperia XZ2 Premium SOV38のスペック
それでは早速、Xperia XZ2 Premium SOV38のスペックを見ていきましょう。
スペック表 | Xperia XZ2 Premium |
---|---|
OS | Android 8.0 |
CPU | SDM845 2.8GHz/クアッドコア+1.8GHz/クアッドコア |
RAM | 6GB |
ROM | 64GB |
microSD | 400GBまで推奨 |
サイズ | 約158mm(高さ)×約80mm(幅)×約11.9mm(厚さ) |
重量 | 236g |
ディスプレイ | 約5.8インチ |
解像度 | 3,840×2,160(4K) |
バッテリー | 3,400mAh |
連続通話時間 (音声通話時/日本国内使用時) |
約2,480分 |
連続待受時間 (日本国内使用時) |
3,400mAh |
電池持ち時間 | 約95時間 |
充電時間 | 約180分 |
背面カメラ | 約1,920万画素(カラーセンサー) +約1,220万画素(モノクロセンサー) |
正面カメラ | 約1,320万画素 |
防塵・防水 | IP68 |
イヤホンジャック | なし |
カラー | クロムブラック/クロムシルバー |
こちらはあくまでauから発売されるXperia XZ2 Premium SOV38のスペックです。ドコモ版や、海外版とは異なる場合がございます。
スペックを確認したところで、早速レビューしていきたいと思います。
Xperia XZ2 Premium SOV38を買う理由
まずは、Xperia XZ2 Premium SOV38を買う理由について述べていきます。
最先端のCPUを搭載している!
Xperia XZ2 Premium SOV38に搭載されているCPUは、クアルコム社のSnapdragon 845です。これは現在のAndroidに搭載され得るものとしては最高クラスのものとなっています。
AnTuTuベンチマークスコアを見ると、Snapdragon 845を搭載するスマホは約26万を記録する傾向があります。
今の基準ではAnTuTuベンチマークスコアで20万を超えればハイエンド機と考えられますので、Snapdragon 845の約26万というのは十分過ぎる数字です。
このことから、Xperia XZ2 Premium SOV38は極めて高度な処理性能を有していると言えます。動作はサクサクと軽快なものとなるでしょう。
RAMが6GBも搭載されている!
Xperia XZ2 Premium SOV38は6GBものRAMを搭載しています。RAMとは、よく作業机に例えられるものです。
作業机は大きければ大きいほど、様々なものが置けるなどして人間の作業効率に貢献してくれますよね。RAMも同じで、この数字が多いほどスマホの作業効率に貢献してくれます。
今のスマホですと、RAMは1GB~6GBの間で搭載されます。15万円前後するような高級ノートパソコンでもカスタマイズしなければ8GBというのが一般的な中、スマホで6GBというのは十二分と言えます。
CPUがSnapdragon 845であることと合わせて、Xperia XZ2 Premium SOV38の基本スペックはAndroidとして最高峰のものであります。
microSD(400GB)を挿入できる!
Xperia XZ2 Premium SOV38のROMは64GBです。ROMは、どれだけのデータをスマホに保存できるかを決めるものです。
数字が大きいほど、より多くの写真や動画、その他のあらゆるデータを保存できます。ちなみに64GBというのは、今の基準で言うと標準レベルです。
しかし、Xperia XZ2 Premium SOV38は400GBのmicroSDまで挿入することができます。これによって、実質464GBまで拡張できると考えることができます。
また、microSDにデータを保存できることで、データの移動が楽になるというメリットもあります。
microSDを挿入できるというのは決して当たり前ではありません。例えば日本では絶大な人気を誇るiPhoneシリーズは挿入することができず、一番高いモデルを買ってもROMは256GBが限界です。
きめ細か過ぎるディスプレイ!
画像引用元:https://www.sonymobile.co.jp/xperia/au/sov38/display.html
Xperia XZ2 Premium SOV38のディスプレイは、約5.8インチです。解像度は3,840×2,160で、760ppiとなっています。
ppiは、ディスプレイの表示がどれだけきめ細かいかを示しています。この数字が大きいほどきめ細かいということです。そしてXperia XZ2 Premium SOV38の760ppiというのは、全スマホの中でも驚異的な数字です。
一説には326ppi以上は肉眼では差がわからないとも言われていますが、もちろんきめ細かいに越したことはありません。
デジタルカメラ並の本格デュアルレンズカメラ!
画像引用元:https://www.sonymobile.co.jp/xperia/au/sov38/camera.html
Xperia XZ2 Premium SOV38の背面カメラは1,920万画素のカラーセンサー+1,220画素のモノクロセンサーのデュアルレンズカメラです。
2つのレンズで撮影することで、被写体の位置や距離を正確に把握することができます。人間が2つの目でしていることと同じです。そのおかげで一眼レフのような背景ぼかしが可能となりました。
また、モノクロセンサーがついていることによって、モノクロ写真が撮れるだけでなく、カラーでもより明暗差のはっきりした撮影が可能です。
人間の目は、明暗差のはっきりした写真を綺麗だと認識する傾向があります。そして、デュアルレンズでもモノクロセンサーを搭載しているものは珍しいです。
よくあるデュアルレンズカメラの組み合わせとしては、iPhone XやGalaxy S9+の広角レンズ+望遠レンズが挙げられます。
どちらのほうがよいかは好みによりますが、モノクロセンサーを搭載している珍しさは、高性能カメラのスマホの中でもXperia XZ2 Premium SOV38を選ぶ強い理由になり得ます。
最新スマホのデュアル・トリプルカメラの性能・仕組みをレビュー
「ダイナミックバイブレーション」によるエンタメ体験!
画像引用元:https://www.sonymobile.co.jp/xperia/au/sov38/entame.html
Xperia XZ2 Premium SOV38には、「ダイナミックバイブレーション」という新機能が搭載されています。これは、動画やゲームなどの画面に合わせてスマホ本体が振動するという機能です。
同じSONYのプレイステーションで遊んだことがある方なら、想像しやすいでしょう。例えばゲーム内で地震が起こったらコントローラーも振動するあの機能です。
ダイナミックバイブレーションは他のスマホにはないXperia独自のものです。振動によるさらなるエンタメ体験を求める方には魅力的な機能となるでしょう。
3,400mAhの大容量バッテリー!
Xperia XZ2 Premium SOV38のバッテリー容量は3,400mAhと大容量です。これがどれほどのものなのか、参考までに他スマホと比べてみましょう。
機種名 | バッテリー容量 |
---|---|
iPhone 8 | 1,821mAh |
iPhone 8 Plus | 2,675mAh |
iPhone X | 2,716mAh |
表のとおり、最新のiPhone群でもバッテリー容量は3,000mAhにも及びません。Xperia XZ2 Premium SOV38の3,400mAhというのがいかに大容量なのかイメージがつかめるのではないでしょうか。
これだけあれば、ヘビーに使っていても外出中に電池が切れてしまうことは滅多にないでしょう。
最高の防塵・防水性能!
Xperia XZ2 Premium SOV38は防塵・防水耐性があります。保護等級はIP68です。
これは、防塵の保護等級が6、防水の保護等級が8であることを示しています。
防塵の保護等級は6が最高!
等級 | 種類 | 説明 |
---|---|---|
PI0X | 無保護 | 特に保護されていない。 |
PI1X | 50mmより大きい固形物に対する保護 | 直径50mmを超える固形物体が内部に侵入しない状態。 例えば手などが誤って内部の充電部や可動部に接触する恐れがない。 |
PI2X | 12.5mmより大きい固形物に対する保護 | 指先、または長さが80mmを超えない指先類似物が内部の充電部や可動部に接触する恐れがない。 直径12.5mmを超える固形物体が内部に侵入しない。 |
PI3X | 2.5mmより大きい固形物に対する保護 | 直径または厚さが2.5mmを超える工具やワイヤなどの固形物体が内部に侵入しない。 |
PI4X | 1.0mmより大きい固形物に対する保護 | 直径または厚さが1.0mmを超えるワイヤや鋼帯などの固形物体の先端が内部に侵入しない。 |
PI5X | 防塵形 | 粉塵が内部に侵入することを防止する。若干の粉塵の侵入があっても正常な運転を阻害しない。 |
PI6X | 耐塵形 | 粉塵が内部に侵入しない。 |
防水の保護等級8が最高
等級 | 種類 | 説明 |
---|---|---|
PIX0 | 無保護 | 特に保護されていない。 |
PIX1 | 滴下する水に対する保護 | 1ミリメートル毎分の水を10分間鉛直落下しても有害な影響を受けない。 |
PIX2 | 15°傾斜したとき落下する水に対する保護 | 正常な取付位置より15°以内の範囲で傾斜したとき、 3ミリメートル毎分の水を各方向から2.5分間ずつ、計10分間鉛直に落下する水滴によって有害な影響を受けない。 |
PIX3 | 噴霧水に対する保護 | 鉛直から60°以内の角度で、 0.07リットル毎分の水量で10分間噴霧上に落下する水によって有害な影響を受けない。 |
PIX4 | 飛沫に対する保護 | いかなる方向から0.07リットル毎分の水量で5分間水が飛沫しても有害な影響を受けない。 |
PIX5 | 噴流水に対する保護 | いかなる方向から12.5リットル毎分の水流水を外皮表面積1平方メートルあたり1分間、 合計3分間以上直接噴流させても有害な影響を受けない。 |
PIX6 | 波浪に対する保護 | 波浪またはいかなる方向から100リットル毎分の水流水を外皮表面積1平方メートルあたり1分間、 合計3分間以上直接散水しても有害な影響を受けない。 |
PIX7 | 水中への浸漬に対する保護 | 水深1メートルの水槽に機器を30分間没しても浸水しない。 |
PIX8 | 水没に対する保護 | 製造者によって規定される条件に従って、連続的に水中に置かれる場合に適する。原則として完全密閉構造。 |
表のとおり、Xperia XZ2 Premium SOV38は防塵・防水耐性共に最高の保護等級となっています。防塵・防水を謳うスマホであっても、これは決して当たり前ではありません。
Xperia XZ2 Premium SOV38は防塵・防水に強くこだわる方にもオススメできます。
Xperia XZ2 Premium SOV38を買わない理由
次に、Xperia XZ2 Premium SOV38を買わない理由について述べていきます。
本体サイズがデカイ、重い……
画像引用元:https://www.sonymobile.co.jp/xperia/au/sov38/display.html
Xperia XZ2 Premium SOV38の本体サイズは、約158mm(高さ)×約80mm(幅)×約11.9mm(厚さ)となっています。重さは約236gです。
ディスプレイサイズ約5.8インチに対して、Xperia XZ2 Premium SOV38は本体サイズ、重量共に大きくて重たい気がします。他スマホと比べて見ましょう。
機種 | ディスプレイサイズ | 本体サイズ | 重量 |
---|---|---|---|
Xperia XZ2 Premium | 約5.8インチ | 約158×80×11.9 mm | 約236g |
iPhone X | 約5.8インチ | 約143.6×70.9×7.7 mm | 約174g |
AQUOS R2 | 約6.0インチ | 約156×74×9 mm | 約181g |
Galaxy S9+ | 約6.2インチ | 約158×74×8.5mm | 約187g |
このようにディスプレイサイズの似た他のスマホと比べても、Xperia XZ2 Premium SOV38は大きくてかつ重たいスマホとなっています。特に重量が約236gというのはずば抜けて重たいです。
Xperia XZ2 Premium SOV38は背面がアーチ形状で丸くなっている独自のデザインを採用しており、多少は持ちやすくなってはいるのですが、どうしても野暮ったさやゴツさを感じずにはいられませんでした。
毎日持つことになるスマホにおいて、サイズと重たさは非常に重要です。この点でXperia XZ2 Premium SOV38は大きなマイナスであると言わざるを得ません。
ディスプレイが有機ELではない
Xperia XZ2 Premium SOV38のディスプレイは、液晶ディスプレイとなっています。有機ELディスプレイではありません。
一般的に、液晶ディスプレイより有機ELディスプレイのほうが優れているとされています。自然に近い本来の色合いが表現できて、しかも省電力になるからです。
iPhone XやGalaxy S9、HUAWEI Mate10 ProやP20 Proといった高額のハイエンド機はすでに有機ELディスプレイを採用しております。それにも関わらずXperia XZ2 Premium SOV38はまだ液晶ディスプレイというのは物足りません。
SONYはXZ3では有機ELディスプレイにしたいと意気込んでいるのですが、つまりXZ2では技術や予算面で間に合わなかったということでしょうか。非常に残念です。
Xperia XZ2 Premium SOV38のディスプレイは760ppiという極めて表示のきめ細かい素晴らしいものなのですが、有機ELディスプレイではないということが玉にキズとなってしまっています。
カメラにこだわるなら悪くないが……
Xperia XZ2 Premium SOV38のカメラは、全スマホの中でも注目すべき高性能のものとなっています。それなので、カメラにとことんこだわりたい方にはオススメできます。
しかし、本体サイズと重量が大きなマイナスポイントです。これを毎日持つとなると、それなりの「覚悟」が必要かもしれません。
購入する前には必ず実機を手に持ってみてください。「重たい!」と感じるようでしたら、無理をせずに他のスマホを検討したほうがいいかもしれません。
画像引用元:https://www.sonymobile.co.jp/