2020年からスタートした5Gは現在もエリアを拡大し、既に各キャリアから発売される新機種のほとんどが5Gスマホとなっています。
この記事では、5Gスマホのメリット・デメリットや4Gと5Gの比較、5Gが必要ない人はどんな人かを詳しくご紹介します。
5Gスマホについてのよくある質問もまとめているので、機種変更やのりかえを機に5Gスマホを検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね。
- 現在発売されているスマホはほとんどが5Gスマホ
- 5GはIoT化の加速によって生活に欠かせないものになっていく
- ただし、現在のところ5Gは対応エリアが限られている
- 5Gスマホを購入するかはエリアや用途によって決めよう
機種 | Xperia 5 V | AQUOS sense8 | TORQUE G06 | Xiaomi 13T |
---|---|---|---|---|
本体 | ||||
価格 | 82,800円~ | 39,100円~ | 59,800円~ | 39,790円~ |
特徴 | 高性能チップ搭載 ハイエンドスマホ | コスパに優れた ミドルレンジスマホ | 小型&軽量な 高耐久スマホ | 高性能カメラ搭載 ハイエンドスマホ |
購入 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
5Gスマホを使うメリット5つ
まずは、5Gスマホを使うメリットを5つご紹介しましょう。
- 大容量ダウンロードや動画視聴が高速
- 混雑した場所でも安定した通信が可能
- 5G対応のアプリやコンテンツが楽しめる
- IoTを活用できる
- キャンペーンが多い
大容量ダウンロードや動画視聴が高速
5Gでは4Gの20倍の大容量通信が可能になるため、大容量ダウンロードや動画視聴が快適になります。
現在の4Gでは通信速度は約1Gbpsとされてきましたが、それに対して5Gスマホの通信速度は20Gbpsといわれています。
回線が安定している5Gスマホでは1GB以上のアプリも数秒でダウンロードでき、動画視聴やゲームなどの操作は今までよりはるかに快適になるでしょう。
混雑した場所でも安定した通信が可能
5Gでは超低遅延や多数同時接続が可能になり、イベント会場などの混雑した場所でも安定した通信が行えます。
遅延は4Gの1/10になり、4Gの10倍のデバイスを同時に接続できるので、タイムラグもほぼなく多くのデバイスが接続可能です。
これは人間の感覚では問題にならないほどのタイムラグといって良いでしょう。
5Gなら、1度にたくさんの人が同時に接続しても安定して快適な通信が行えるため、なかなか連絡がとれなくてイライラすることもなくなるのです。
今後は医師がスマホを使って遠隔地の患者の治療を行ったり、機械や自動車の遠隔操作も可能になっていくでしょう。
5G対応のアプリやコンテンツが楽しめる
現在はそこまで多くありませんが、今後5Gが浸透すれば5G対応のアプリやコンテンツがたくさん提供されるようになるでしょう。
5Gなら4K・8Kのコンテンツをスムーズに視聴できますし、自宅でVRやARも楽しめるのでおすすめです。
今後はタイムラグもほぼ無い状況で、世界中のスポーツ観戦やライブイベントなどを、自宅にいながら堪能できるようになります。
本当にその場にいるような臨場感が楽しめる5G対応のアプリやコンテンツは、5Gスマホに変更しなければ味わえません。
IoTを活用できる
IoTは、従来個別に利用していた様々なモノ(家電や自動車や装置など)をインターネットに接続して、便利に利用する仕組みのことです。
例えばスマート家電をインターネットに接続すれば、外出先からスマホなどで自宅のエアコンや照明をつけたりドアの開閉を行ったり、お風呂にお湯を溜めたりできます。
その際5Gスマホは手元でいろいろなものを制御するスイッチの役割を果たすため、必須といってもいいでしょう。
最近では街全体でIoTが活用され、効率的で暮らしやすさを追求するスマートシティ化も世界各地で進められています。
キャンペーンが多い
各キャリアでは、5Gスマホを購入する際に利用できる5G限定のキャンペーンを多く開催しています。
例えばドコモの「5G WELCOME割」は、対象の5G対応機種を購入すると機種代金を5,500~22,000円も割引してくれます。
また5Gの料金プランを契約すると適用されるキャンペーンや割引もあるので、使えるなら適用してお得に契約しましょう。
5Gスマホを使うデメリット5つ
続いては、5Gスマホを使うデメリットを5つご紹介しましょう。
- 5G対応スマホが必要
- 通信容量が増える
- 5G対応の料金プラン加入が必要
- エリアによって繋がらない場所がある
- セキュリティリスクが高くなる
5G対応スマホが必要
これまでの4Gスマホでは5Gの周波数をキャッチできないため、5Gを利用するためには5G対応スマホが必要です。
以前の5G対応スマホは価格が高く種類も多くありませんでしたが、現在では各キャリアが発売する新機種のほとんどが5G対応となっています。
ハイエンドモデルからエントリーモデルまで選択肢が増えたことで価格帯も広がり、高額で購入できないということも少なくなってきました。
このように金銭面での負担は減りつつあるものの、4Gスマホから5Gスマホへの買い替えは必要であり手間もかかる点はデメリットといえるでしょう。
通信容量が増える
5Gは超高速で大容量通信が可能なため、これまでよりも通信容量が大幅に増えるでしょう。
5G対応のアプリやコンテンツが増えれば必然的に通信量も増えるため、小容量や従量制の料金プランを利用している場合はすぐにデータ容量を使い切ってしまいます。
5Gのアプリやコンテンツを楽しむなら、大容量の料金プランや無制限のプランなど、データ容量を気にせずに利用できる環境が必要です。
5G対応の料金プラン加入が必要
もし各キャリアで5Gスマホを購入する場合、5G対応の料金プランへの変更が必要な場合があります。
キャリアによって対応が微妙に異なりますが、基本的には5Gスマホに4G料金プランのSIMを組み合わせることを推奨していません。
- ドコモ:動作保証対象外
- au:利用不可
- ソフトバンク・楽天モバイル:一部端末のみ利用可能
例えばドコモオンラインショップで4Gスマホから5Gスマホへ機種変更を行う場合、料金プランを変更しなければ手続きができません。
必ずしも5G対応料金プランへの変更が必要とは限りませんが、キャリアや端末によっては料金プランへの変更を求められるので注意しましょう。
エリアによって繋がらない場所がある
5G対応エリアは年々広がりつつありますが、全国どこでも利用できる状態には至っていません。
5Gスマホを購入しても、住んでいるエリアによって繋がらない場所があるので注意しましょう。
2022年3月末時点での全国の5G人口カバー率は93.2%であり、都市部では99%を超えている一方、地方では70%台にとどまるなど差があります。
また契約するキャリアによっても繋がりやすさに差があるため、必ず契約前にチェックするようにしましょう。
- ドコモ:2024年3月までに人口カバー率90%に拡大予定
- au:2022年9月時点で人口カバー率92%超
- ソフトバンク:2022年3月末時点で人口カバー率90%超
- 楽天モバイル:2022年10月時点で人口カバー率98%突破
セキュリティリスクが高くなる
5Gスマホが抱えるデメリットとしてもう一つ、セキュリティへの不安が挙げられます。
5Gスマホの大容量・高速通信によってインターネット上に流れる情報量や接続デバイスが増えるため、狙われる情報やその機会も多くなるでしょう。
情報量が多くなることで今までのセキュリティ対策では間に合わなくなる危険性も指摘されているので、より一層の注意が必要です。
4Gと5Gどっちがいい?違いを比較
ここからは4Gと5Gの料金や通信速度・必要な手数料などを比較して、違いをチェックしてみましょう。
料金を比較
ドコモ | au | ソフトバンク | 楽天モバイル | |
---|---|---|---|---|
4G | ギガホプレミア 60GB 7,205円 | 使い放題MAX 5G/4G 無制限 7,238円 | メリハリ無制限(4G/5G) 無制限 7,238円 | Rakuten UN-LIMIT VII(4G/5G) 無制限 3,278円 |
5G | 5gギガホプレミア 無制限 7,315円 |
|||
差額 | 110円 | 0円 | 0円 | 0円 |
5Gの料金プランには従量制の安い料金プランもありますが、5G対応のアプリやコンテンツを利用すれば知らず知らずのうちに利用するデータ量が増えてしまうでしょう。
データ消費を気にしながら5Gを利用するのは難しいため、今回は比較しやすいように大容量・無制限のものをチョイスしました。
各キャリアの最新の料金プランを比較してみると、4Gと5Gの料金プランを分けずに統一したプランが主流となっています。
4Gと5Gの料金プランが明確に分かれているのはドコモだけで、価格差も110円と少ないため気にする必要はないでしょう。
ただし、4G専用の旧料金プランをそのまま利用していて、5Gスマホの購入にあわせて5Gの料金プランへ変更する場合は月額料金がアップするかもしれません。
通信速度を比較
4G | 5G | |
---|---|---|
通信速度 | 1Gbps | 20Gbps (4Gの20倍) |
遅延速度 | 10ms | 1ms (4Gの1/10) |
同時接続デバイス数 | 100,000/k㎡ | 1,000,000/k㎡ (4Gの10倍) |
4Gと5Gの通信速度を比較すると、5Gは4Gの20倍の通信速度があることがわかります。
また通信速度以外にも遅延速度は4Gの1/10、同時接続デバイス数は4Gの10倍となっています。
ただし、5Gの実際の通信速度は契約している各キャリアや利用するエリアの通信状況、利用するスマホのスペックなどによっても異なります。
5Gスマホに機種変更すれば誰でも高速通信できるというわけではないので注意しましょう。
変更にかかる手数料を比較
ドコモ | au | ソフトバンク | 楽天モバイル | |
---|---|---|---|---|
4G→4G (機種変更) | 店頭:2,200円 オンライン:なし | 店頭:2,200円~3,300円 オンライン:2,200円 | 店頭:3,300円 オンライン:なし | 手続きなし |
4G→5G (契約変更) | 店頭:3,300円 オンライン:なし | 店頭:3,300円 オンライン:3,300円 | 店頭:3,300円 オンライン:なし |
各キャリアでは4Gから4Gへ機種変更する場合には機種変更、4Gから5Gへ契約変更する場合には契約変更の事務手数料が発生します。
4Gのままでの機種変更よりも4Gから5Gへの契約変更の場合のほうが事務手数料が高く設定されているキャリアもあるので覚えておきましょう。
ただし、au以外のキャリア公式のオンラインショップで自分で手続きを行う場合は、事務手数料は無料になっています。
もし事務手数料を気にせず手続きを行いたい場合は公式のオンラインショップを利用するといいでしょう。
5Gスマホが必要ない人とは?
5Gスマホは便利ですが、全ての人に必要というわけではありません。
使い方や住んでいるエリアによっては、5Gスマホよりも4Gのほうが都合が良いという人もいるので覚えておきましょう。
- 5Gエリア外に住んでいる人
- 高速通信を必要としていない人
- ガラホ(4GLTEケータイ)を使いたい人
まず、5Gスマホは5G対応エリアでのみ5Gを利用でき、5G対応エリア外では4Gで通信を行います。
そのため生活圏が5G対応エリア外の場合は、そもそも5Gが利用できないため4Gスマホのままでも問題ないでしょう。
各キャリアの5G対応エリアは順次拡大中のため、生活圏が5G対応エリアになったら5Gスマホを購入するのがおすすめです。
また、通話やLINEでの連絡程度でしかスマホを利用していない方も、わざわざ高性能な5Gスマホへ機種変更を急ぐ必要はありません。
利用しないのに無理して5Gスマホを購入したり、5Gの料金プランへ変更して出費を増やすことはないでしょう。
シニア向けスマホやガラホ(4GLTEケータイ)の場合はもともと5Gに対応していないため、4Gのままでも十分です。
今後シニア向けスマホやガラホで5G対応端末が発売されるようになれば、考えてみてもいいかもしれません。
5Gスマホについてよくある質問
最後に、5Gスマホについてよくある質問を確認していきましょう。
Wi-Fiと5Gはどっちが速い?
ただし現在のところ5Gエリアは限定的なため、利用前に5Gエリアかどうかをしっかり確認しておきましょう。
5Gスマホを購入すればどこでも5Gが利用できる?
各キャリアごとに5G対応エリアは異なるため、購入前に5Gが利用できるエリアかどうか確認しておきましょう。
5Gスマホを使うには5G対応の料金プランが必須?
各キャリアごとに対応には違いがあり、ドコモでは動作保証対象外、auでは利用不可、ソフトバンクや楽天モバイルでは一部端末のみ利用可能となっています。
例えば、ドコモオンラインショップの場合はプラン変更しないと5Gスマホの購入ができないので注意しましょう。
5Gスマホは快適な通信環境を求める人におすすめ!
この記事では、5Gスマホのメリット・デメリットや違いなどについてまとめてご紹介しました。
5Gスマホは現時点において5G対応端末・対応料金プランへの変更が必要、受信範囲が限られている、セキュリティが不安であるといったデメリットがあります。
しかしゲームプレイの快適さや画像・データ処理スピードの速さなど、スペック面だけでも多くの魅力があることも事実です。
快適な通信を楽しみたい人やスペックが高いスマホが欲しい人は、5Gスマホを購入してみてはいかがでしょうか。